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解答
答えは『方丈記』です。鎌倉時代の代表的な随筆で、「方丈」という名前の由来は作者・鴨長明が住んでいた一丈四方(一辺が約3m)の
出題した文「The flow of the river is ceaseless and its water is never the same.」は、『方丈記』冒頭の「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」を英訳したものです。ceaselessは「cease(終わる、やむ、中止する)+less」という構造の単語であり、日本語では「絶え間のない」という意味になります。つまり、「川の流れ(The flow of the river)は 絶えることがなく(ceaseless)、その水(its water)は決して同じであることがない(never the same)」というわけです。
この冒頭の文は、中世における「仏教的無常観」(この世のすべては常に移り変わり、永遠に同じものであることはないという思想)を表現していることで知られています。鴨長明が生きた平安末期~鎌倉初期は、戦乱や災害の多い時代でした。『方丈記』では荒れていく都の様子が描写され、人の世のはかなさが述べられています。
ちなみに、出題した英文は日本文学研究の第一人者であるドナルド・キーンにより訳されたものです。『方丈記』は他にも明治の文豪・夏目漱石や、世界的な博物学者・南方熊楠にも英訳されており、表現や味わいが異なるものになっています。名作の英訳を通して、英語を学んでみるのも楽しいかもしれません。
ぜひ次回の「今日の一問 英語編」にも挑戦してくださいね!
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