昨冬の「泣きたい気持ち」を振り返る
まずは12月。12月5日から6日にかけて、東京では計30mm弱の雨が降った。この日の収録大変だったなぁ。
まさにこの雨が降っていた時間、サッカー日本代表はW杯のベスト8をかけてクロアチアと戦っており、PKの末惜しくも敗退となった。新宿に数多あるスポーツバーは、翌朝になっても涙で床が乾かなかったことだろう。
ちなみに雨自体は試合前から降っていたのだが、5日の新聞見出し「堂安 粉骨砕身」を「粉砕骨折」に読み間違えた人がTwitterに続出しており、もしかしたら想像するだけでも痛くて泣いちゃった人がいたかもしれない。セーフ。
12月22日には1日で17.5mmもの雨が降ったが、この原因は明確であった。大人気ドラマ『silent』の最終回が放映されたのである。これも放映前から降っていたが、事前に泣きそうだった人も多かったんじゃない? みんなの気持ち、連なってるよ。
12月のまとまった雨を見る限り、合致度は高そうだ。なんならフライング気味で降っているじゃないか。
この勢いで、2023年の冬も調べてみよう。
任天堂に泣かされた2月
1月は15日から16日にかけての降雨がほぼ唯一。15日にはYMOなどでドラマーを務めた高橋幸宏が他界している。16日は動画配信サービス「GYAO!」のサービス終了を嘆く声が多く聞かれた。いずれも大きなニュースであろう。
2月は2日間だが、まとまった雨が降った。
10日には27.5mmの大降り。他の地域では大雪になっており、空が泣いている1日だった。
トレンドは概ね大雪で占められており、新宿は蚊帳の外。強いて挙げるなら、前日朝に任天堂の告知番組・ニンテンドーダイレクトが開かれ、『コロコロカービィ』など名作の復刻が多く発表されたことか。マジで2日くらい泣いてる人、Twitterにはいたよ、いたいた。
13日にはゲーム『スプラトゥーン3』内におけるチーム戦企画「フェス」が終了し、チョコレートをテーマにした3陣営の争いの結果、見事「ホワイト」チームが勝利。ビターチョコとミルクチョコが好きな人はもれなく涙を呑んだはずである。やっぱニンテンドーってすげえよな!!!!
答えは無限大さ
さて、今年の冬の空模様を追ってきたが……正直に云う、すんませんした。これは誤魔化しきれません。
やはりどうしても、日々悲しいことばかりってわけではないのだ。残念……残念ではないか?
ひとまず、うまくいってないのは確かだ。ほんとになかったんだからしょうがないが、このままでは「泣きたい気持ちが雨を齎している」ことを証明できない。何て大それたことを夢見てしまったんだろう……。
しかし、ここで折れるわけにいかない。愛とは、どんなことがあっても信じ抜くことだ。
2023年に関しては立証不能だったが、曲が書かれた2004年当時は、もしかしたら状況が違ったのかもしれない。いやきっとそうである。
この20年、静かに過ぎる日々の中で、いったい何が変わってしまったのか。
「ゲリラ豪雨」という言葉がトレンドから日常へと変わり、猛暑日なる概念も誕生した。地球の平均気温は上がり続け、天気予報が外れる日も目立ってきた。
地球温暖化の影響である。温暖化のせいで、泣きたい気持ちが連なるまえに、雨になっちゃったのだ。
それこそ泣きたいのは地球であろう。もしかしたらこの曲もまた、人のエゴを遠回しに指弾していたのかもしれない。贅沢は敵なのだ。
STOP温暖化! 守ろう地球環境!
伊沢拓司は、サステナブルな地球を作るための活動を応援しています。
▲知ろう、地球の泣きたい気持ち
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