問題の解説
第1問
正解は「チーズ」でした。
イタリア名物で世界的にも知られるチーズ「パルミジャーノ・レッジャーノ」と「グラナ・パダーノ」が、イギリスの動物福祉団体から「残酷な産物」と指摘されました。
どちらも牛乳から作られるチーズですが、乳牛が飼育されている環境が屋内で衛生面に問題があり、また衰弱した乳牛からも搾乳されていることが明らかになったためです。
動物福祉団体では、該当する生産者に改善を求めるとともに、劣悪な環境で飼育されている牛を動画に収め「#notonmypasta」(私はパスタにかけない)のハッシュタグで拡散しています。
ちなみに、ティラミスの材料として有名なチーズ「マスカルポーネ」は、「パルミジャーノ・レッジャーノ」や「グラナ・パダーノ」の製造過程で出た乳脂肪分で作られます。
第2問
正解は「日本の最東端」でした。
東京大学などの研究グループが、南鳥島沖の海底から採取されたレアアース「イットリウム」「セリウム」を使い、LED照明を作ることに成功しました。
海底で採取されたレアアースを使った製品化は初めての事例で、採取に要するコストが課題となりますが、資源の少ない日本にとっては明るいニュースとなりました。
今回、レアアースが採取された南鳥島は、隆起したサンゴ礁で形成されている島で、日本の最東端に位置します。標高は最高で9mと低く、正三角形に近い美しい形をしています。
現在は、気象庁と海上自衛隊の施設があるのみで、一般の人が訪れることはありません。
Image / Via 小笠原村公式サイト
第3問
正解は「インフルエンザ」でした。
国立感染症研究所から、今月19日までのインフルエンザ患者数の推計が4万人を超え、今月から来月上旬までに全国的な流行期に入る可能性があると発表されました。
1医療機関あたりのインフルエンザ患者数が1人になると流行の目安とされていますが、現在は0.77人とかなり迫っている状況です。
また厚生労働省によると、教育関連施設での休校や学校閉鎖も、この1週間で65施設に上っています。
厚生労働省では、うがいや手洗いの徹底、マスクの着用といった対策だけでなく、早めのワクチン接種を呼びかけています。
「インフルエンザ」の名前の由来は、「影響」を意味するイタリア語「influenza」から来ています。英語の「influence」に近い意味ですね。
16世紀のイタリアで命名されたのですが、当時は感染症の概念が確立しておらず、天体の運行や季節に”影響”されて発生するものと考えられていたから、とされています。
また近年、SNSなどで影響力の大きな人をインフルエンサーと呼びますが、やはり「インフルエンザ」と同様、「影響」が名前の由来です。
ちなみに誤答選択肢の「ヘルパンギーナ」は、乳幼児を中心に夏季に流行する、いわゆる夏かぜです。「カンピロバクター」は、主に加熱の足りない肉類から感染する食中毒です。