こんにちは、はぶきです。
皆さんは大学祭がどんなものか知っていますか?
私が通っていた東京藝術大学では、毎年9月最初の金曜〜日曜日に「藝祭(げいさい)」という大学祭を開催しています。
大学祭と高校の文化祭の大きな違いは、学生の持つ責任です。大学祭は学生主体で自由な企画ができる代わりに、自分たちの計画がうまくいかなくても助けてくれる人はほとんどいません。また、参加自体も自由なので、4年間一度も参加しないということも可能です。
今回は大学祭の一例として、藝祭についてご紹介します。
見どころ満載のイベント
御輿
藝祭をご存知の方は、「藝祭といえば御輿」というイメージをお持ちではないでしょうか。この御輿は、美術学部と音楽学部の大学1年生が協力して作り、担いでいます。とはいえ、音楽学部の学生が制作に携わることは少なく、基本的には美術学部生のサポートに回っています。
実はこの御輿、多くの部分が発泡スチロール製。それでもかなりの重量になります。現在では毎年4基が制作されていますが、私が1年生の頃は倍の8基が制作されていました。藝祭が終わると御輿の多くが解体されてしまうことや、夏休み中もフル稼働で御輿を制作する美術学部生の負担を考えた結果、数が少なくなったといわれています。
コンサート・展示
藝祭のイベントの中で、おそらく最も多くの学生が参加するのがコンサートや展示です。私も在学中は、ほぼ毎年コンサートに参加していました。
コンサートでは、主に有志の音楽学部生が、音楽学部校舎内のホールや奏楽堂(客席がおよそ1,000席ある大きなホール)で演奏を披露します。器楽科なら数人で集まってアンサンブルを組んだり、もっと大きな編成だとブラスバンドやオーケストラを組んだりします。私が所属していた作曲科は、主に新作を発表しています。
コンサートはタイムテーブルから使用機材まで全て学生が計画します。特に作曲科の新作発表では、企画段階で曲が完成していないことも多く、楽曲の時間が正確には決定していないために細かいタイムテーブルの決定に苦労したのも良い思い出です。
一方、展示は、主に美術学部生の有志によって行われます。美術学部校舎の教室が展示場となり、展示内容は油絵などの絵画から写真、立体的な彫刻まで、多岐にわたります。
アートマーケット
藝祭で個人的にイチオシなのが、アートマーケットです。こちらは、主に美術学部生が自らの手で作ったアクセサリーやTシャツ、小物などを売っています。
アートマーケットは、JR上野駅から藝大に向かう上野公園の道沿いで開催されています。雑貨屋で売っているようなクオリティのものがとても安く手に入る上、作った人のこだわりを聞きながらお買い物ができます。私は毎年いくつものイヤリングを買って、藝祭後は耳が2つしかないことを恨む日々を送っていました。最終日になると多くのアイテムが売れてしまっているので、興味がある方は早めの訪問が吉です。
サンバ
藝祭は、サンバとともにあると言っても過言ではありません。
藝祭期間中は、時間と場所が不定期の「ゲリラサンバ」がたくさん開催されます。さらに最終日の夜には、美術学部敷地内に設置されたステージでサンバ演奏が行われ、多くの学生がステージ近くで踊ります。私は人混みが苦手なので参加したことがなく、楽しさをお伝えできないのが残念ですが、毎年とても盛り上がっていることは確かです。