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ランドマーク税理士法人

こんにちは! ライターの胡桃です。

皆さんは車に乗るときに、まず何をしますか? おそらく、シートベルトをするのではないでしょうか。

普通の自動車であれば、どの座席でもシートベルトをしなければなりませんし、高速バスやタクシーに乗るときも、運転手などから「安全のためにシートベルトをしてください」と言われますよね。

でも、路線バスはどうでしょう? あれ、シートベルトの着用どころか、設置すらしていません

乗用車やトラックと同じ道路を走っているのに、なぜ路線バスにはシートベルトがないのでしょうか?

今回はその疑問を解決するため、国土交通省の自動車局安全・環境基準課の方にお話をうかがいました。

なぜ路線バスにはシートベルトの設置がない?

そもそもシートベルトの設置は、国土交通省が定めた道路運送車両の保安基準によって規定されています。この基準の第22条3では、乗車定員10人以上の自動車の場合、高速道路等を走行しないものであれば、運転席およびこれと並列の座席(助手席等)にはシートベルトの設置をすることを義務づけています。

逆にいえば、上記の条件に含まれない席にはシートベルトの設置は義務づけられていないということです。つまり、路線バスの乗客の座席にシートベルトの設置義務はありません。

なぜ路線バスの乗客席にはシートベルトの設置が義務づけられていないのでしょうか?

国土交通省 担当者:厳密に定められた理由があるわけではないのですが、まず大きいのは一般的な路線バスは高速道路を利用しないため、速いスピードでの走行が想定されていないことです。

そして路線バスは人の乗り降りが激しいということもあり、シートベルトの設置や着用を義務づけることで利便性が損なわれる可能性があります

こうした安全性と利便性を考えた折衷案、といった形で、路線バスにはシートベルトを設置しなくても問題ないと考えられています。

後部座席も義務化されていたけど……

ちなみに、自動車については、2008年に道路交通法の改正により、一般道路を走行する際も後部座席を含む全座席にシートベルトの着用が義務づけられました

こうした改正は、路線バスの設置義務に影響はあったのでしょうか。

国土交通省 担当者:2008年の道路交通法の改正は、道路運送車両の保安基準などで定めるシートベルトの設置要件に準じて設置や着用を義務づけ、道路交通法の対象として違反した場合は罰則などがともなうことを示した、という意味合いが強いです。

このため、もととなっている道路運送車両の保安基準を改正するという議論にはなっていません。

では今後、路線バスのシートベルトの設置・着用を義務づける議論が生まれる可能性はあるのでしょうか。

国土交通省 担当者:貸し切りバスをはじめとするハイデッカーバス(座席が高い位置にあるバス)などは、シートベルトの着用が義務づけられたり、補助席にもシートベルトを設置したりするなどの変遷はありました。

ただ、路線バスについては先ほどお話しした特殊性もあり、一定の安全性が保たれていると判断されているので、更に安全性を高めるような検討はまだされていません。利便性との兼ね合いや、今後の情勢などをみて対応する可能性はありますが、今はこうした動きはありません。

やはり、人の乗り降りが多い路線バスはシートベルトがない方が便利ですよね。とはいえ、急ブレーキがかかる場合もあるので、路線バスに乗る際は走行中の移動をしない、つり革につかまるなど、乗客が安全に努めることも重要です。

まとめ

国土交通省によると、シートベルトが路線バスにないのは、

  • 高速道路等での速いスピードでの走行がないという安全面
  • 人の乗り降りに対する利便性

の2つが主な理由でした。皆さんも、次に路線バスを利用する際はこれらのことを思い出しながら乗ってみてくださいね!

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この記事を書いた人

胡桃

慶應義塾大学大学院修士課程2年の胡桃です。心理学を学んでいます。心理学の面白さを伝えられる記事や、日常の中のふとした疑問を楽しみながら解決できる記事を書くことが目標です。写真撮影とディズニーが大好き。記事を通して一緒に楽しく学んでいきましょう!

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