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ひょうご観光本部

ごきげんよう、です。アニメや漫画が好きで、なかでもバトル漫画をよく読んでいます。

そんなわたくし、最近『チェンソーマン』を観ていて気づいたことがありました。

バトル漫画、列車の上で戦いがちじゃない?

▲こういう感じ

このような「列車上のバトル」は、バトル漫画の定番シーンです。『ONE PIECE』の「ウォーターセブン編」や『ジョジョの奇妙な冒険』の第5部など、大人気漫画にもよく登場します。

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』に至っては、このタイトルで列車の上でバトルしないはずがありません。

▲列車の上でバトルしているシーンが流れます

列車の上がバトルフィールドに適しているのかはさておき、そもそも列車の上でバトルなんてできるのでしょうか?

今回は、この現実世界で「バトルができそうな列車」を検証してみました!

※この物語はフィクションです。絶対にマネしないでください。

そもそも人間が上に立てる列車なのか?

まずは、人間が上に立つことができる鉄道車両の種類を考えていきます。

鉄道車両は動力や目的によってさまざまな種類がありますが、今回は「電車」「機関車」「気動車」の3つを取り上げます。それぞれの列車の上に人間が立つことが可能かを確認しましょう。

(1)電車

電車は、外部から電気を取り入れて走る鉄道車両です。その集電方式によって、大きく2種類に分けられています。

1つ目は「架空電車線方式」です。屋根に取り付けた「パンタグラフ」を用いて、架線から電気を取り入れて走っています。

▲架空電車線方式(小田急電鉄)

現在、地上を走っているほとんどの電車が架空電車線方式のため、遭遇するチャンスも多いはずです。しかし、ご覧のとおり列車の上に架線があり、立つことはできそうにないですね。

2つ目は「第三軌条方式」です。パンタグラフがない一部の地下鉄に採用されている方式で、2本のレールの脇に設置された第三軌条(サードレール)から電気を取り入れています。

▲第三軌条方式(大阪メトロ御堂筋線) via Wikimedia Commons KishujiRapid CC BY-SA 4.0(画像をトリミングしています)

この方式では屋根の上に架線がないため、列車の上に立つことができます。しかし、地下鉄の上には限られたスペースしかなく、人間が立ち上がるのは難しいと考えられます。

御堂筋線のように地上へ出る地下鉄なら、その区間だけ屋根の上に立つことができるかもしれませんが、そもそも地下鉄なのに屋根で戦おうとする主人公なんて信頼できませんね

▲やめたほうがいいんじゃない……?

(2)機関車

機関車は、強力なモーターやエンジンを搭載し、貨車や客車などを牽引して走る鉄道車両です。蒸気機関車や電気機関車、ディーゼル機関車などの種類があります。

  • 電気機関車:電気で動く
  • 蒸気機関車:石炭を燃やして水を沸騰させたときの蒸気で動く
  • ディーゼル機関車:ディーゼルエンジンで動く

これらのうち、電気機関車は電車と同じ架空電車線方式で動いています。屋根の上に乗ることを考えると、架線やパンタグラフがない「蒸気機関車」と「ディーゼル機関車」が良いでしょう。

冒頭で紹介した『鬼滅の刃』の無限列車が蒸気機関車であることからも、機関車は屋根の上に乗りやすい列車だといえます。

しかし、蒸気機関車は先頭から大量の黒煙が出ており、その煙の中でバトルをするのは気が散って仕方がないでしょう。

▲蒸気機関車(SLやまぐち号) via Wikimedia Commons khws4v1 CC BY-SA 2.0(画像をトリミングしています)

また、現在は毎日運行している客車列車の機関車がなく、ほとんどが貨物列車もしくは臨時列車です。バトルをしようにも、そんなレアな環境で宿敵に出会うことは難しいかもしれません。

▲こっちもやめたほうがいいかも

(3)気動車

気動車は、ディーゼルエンジンを動力に走る鉄道車両で、ディーゼルカーともいわれています。

▲気動車(JR八戸線)

気動車は燃料タンクを車両に搭載しており、外部から電気エネルギーを供給する必要がありません。そのおかげで電路などの設備や架線に引っかかる心配もなく、列車の上でバトルができそうです。

現在もJRのローカル線や地方民鉄で採用されている鉄道車両のため、地方での列車バトルにも対応できるでしょう。

最適解は「気動車」

3つの列車の種類から、人間が上に立つことができる列車を検討しました。列車の上でバトルをするためには、列車上に架線やパンタグラフなどの設備がないことや、空中に戦うスペースがあることが重要です。また、たまたま列車に乗り込むためには、旅客車として運行しているかも重要なポイントです。

以上から、「気動車」であれば心置きなく人間が上に立つことができると考えられます。

▲やっとバトルが始められそうです

速すぎても立っていられない

とはいえ、人間が立っていられる列車のスピードには限界があります。

気象庁によれば、風速が50km/h〜70km/hになると向かって歩けなくなり、転倒する人も出るとのこと。このような状況における高所での作業は、きわめて危険だそうです。たとえ鍛錬を積んでいる主人公であっても、足のふんばりだけではどうしようもないでしょう。

▲バトルする前に吹き飛ばされてしまっては元も子もない

したがって、バトルが実施できるのは、最高時速70km以下で運行している列車に限られます。

バトルができそうな列車5選!

人間が列車の上でバトルをするためには、以下の条件を満たした旅客車を用意する必要があります。

  1. 気動車であること
  2. 最高時速70km以下で運行していること

これらの条件に当てはまる列車はそれほど多くないため、バトルができる列車はかなり絞られました。もしかしたら、バトル漫画の登場人物たちは、むしろ戦いありきで列車に乗っているのかもしれません。

ということで、今回は日本全国のバトルができそうな列車5選をご紹介します!

(1)JR久留里線

via Wikimedia Commons 銚電神 CC BY-SA 3.0(画像をトリミングしています)

  • 車両:キハE130形100番台
  • 最高時速:65km/h
  • 走行区間:千葉県・木更津駅〜上総亀山駅

JR久留里線は、房総半島を走るローカル線です。のどかな田園風景とレトロな街並みを楽しむことができます。

(2)JR只見線

  • 車両:キハE120形、キハ110形
  • 最高時速:65km/h
  • 走行区間:福島県・会津若松駅〜新潟県・小出駅

JR只見線は、絶景スポットが人気な秘境ローカル線です。秋には紅葉、冬には雪景色を楽しむことができ、国内外から観光客が訪れています。

(3)ひたちなか海浜鉄道

via Wikimedia Commons (w:ja:User:七之輔) CC BY-SA 3.0(画像をトリミングしています)

  • 車両:キハ37100形、キハ3710形など
  • 最高時速:60km/h
  • 走行区間:茨城県・勝田駅〜阿字ヶ浦駅

ひたちなか海浜鉄道は、水田広がる車窓風景が魅力的な茨城県のローカル線です。沿線の地域には、水戸藩ゆかりの史跡や国営ひたち海浜公園などがあります。

(4)いすみ鉄道

  • 車両:いすみ300形、いすみ350形など
  • 最高時速:65km/h
  • 走行区間:千葉県・大原駅〜上総中野駅(小湊鐵道に接続)

いすみ鉄道は、菜の花畑を走ることで有名なローカル線です。レトロな車両でオリジナルの駅弁を楽しむことができます(駅弁は土日・祝日の予約販売)。

(5)小湊鐵道

via Wikimedia Commons MaedaAkihiko CC BY-SA 4.0(画像をトリミングしています)

  • 車両:キハ200形
  • 最高時速:60km/h
  • 走行区間:千葉県・五井駅〜上総中野駅(いすみ鉄道に接続)

小湊鐵道は、趣ある駅舎や季節折々の眺めが魅力的なローカル線です。なんと車両1両を貸し切ってパーティーができるサービスがあります!

千葉県が充実してましたね

以上、バトルができそうな列車5選をお送りしました。このラインナップのなかには、1両編成で運行されている気動車も含まれています。

「1両じゃ列車じゃないじゃん!」

と思われるかもしれませんが、走行中の列車の上での長距離戦なんて初心者にはレベル高すぎます。現実世界なら、1〜2両くらいの近距離戦が精一杯といったところでしょう。

▲せっかくなのでまとめてみました

列車の上に立っちゃダメ。ゼッタイ。

列車の上でバトル」ができる条件を考えてきましたが、私たちが実際にバトルをするのは不可能なことです。そう、法律です。

現代の日本では、列車の上に乗る行為は「鉄道営業法」の違反にあたります。刑事罰として訴えられるほか、列車の運行に影響した場合には、多額の損害賠償請求を受けることもあります。

また、違法であることだけが問題ではありません。走行中の列車の上に乗ることは、大変危険な行為です。転落や感電などにより、命を失う可能性もあります。

▲いのちだいじに

くれぐれも列車の上でバトルをしないように! そもそも、列車の上より普通に広いところのほうがバトルしやすそうですし! 現実と仮想をわきまえて、素敵なバトルライフを送りましょう。

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この記事を書いた人

大学院の修士課程に在籍しています。クイズとアニメが大好きです。学びのきっかけになる記事をお届けできるように努めます。

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