日々、いろいろなクイズを発信しているQuizKnock。それらのクイズはどんな思いやポリシーのもとで作られているのでしょうか。
QuizKnockインタビューシリーズ、今回のテーマはクイズを「作る」こと。
前回に引き続き、山上大喜へのインタビューをお届けします。クイズを「1番好きなコミュニケーションの形」と表した山上さん。クイズを作ることに対しても強いこだわりを持っていました。
山上さんが「理想」とする問題は? そのなかで生み出された、山上さんの自信作とは――。
今回も熱いお話をたくさん聴くことができました。ぜひお楽しみください。
【インタビュー前編はこちら】
聞き手:あさぬま
2020年QuizKnock加入。たくさん作問をするようになったのはQuizKnockに入ってから。山上の記事ではマイナー肖像画クイズが好き。
目次
- 理想は「作問者が表に出ない問題」
- 「明日忘れてもいい問題」が好き
- 自分が作ったクイズで理想の人に会いたい
理想は「作問者が表に出ない問題」
各記事1問は新しい試みを
山上さんが書いた記事を読んでいると、0からの知識はもちろん、気づきを与えるクイズが多い気がします。QuizKnockライターとして記事を書く・クイズを出すうえで心がけていることはありますか?
記事によって、どういう読者を想定するかを変えることを意識しています。
たとえば博識テストって、割と「腕に自信あり」って人が解いてくれることが想定されているので、9、10問目はクイズやってる人でも難しく、取れても9点くらいの難易度にしています。
逆に常識Knockは、もっとフランクに、簡単だから解いてみようくらいに思わせられるようにしています。でも全部簡単だったら楽しくないから、「あーこれなんだっけ」とか、何問か怪しい問題を出す。そんなに超難問ではないよなという納得感を持ってもらえる問題を作ってますね。
どんな人に向けて書くかを考えながら問題を作るということですね。
それから、連載の記事を担当するときは、各記事1問くらいは自分が今までやったことない新しい出し方を取り入れるように心がけてます。
新しい出し方ですか。具体的にはどんな問題でしょう?
たとえば博識テストvol.181で、「鎌倉の大仏があげている手は?」という問題を出したんです。選択肢は「左」「右」「手は挙げていない」。
二択に「〜ない」って選択肢を加えるのは僕はあまりやったことなくて。意識しないと使わないものって、使っていかないと意識せずに使えるようにはならない。なので積極的に使うようにしています。
「ジャイアントパンダのしっぽ」の問題は天才
今まで書いた記事の中で、自分が作った問題でお気に入りのものはありますか?
自分の問題はだいたいお気に入りなんだけど、鎌倉の大仏の問題はかなりうまくいったと思っています。
僕の理想は「一見ただの事実を聞いているようなんだけど、実は腕がないと作れないよね」という問題。作問をわかってる人からすると「こいつやるじゃん」みたいな。言ってしまえば、あんまり作問者が表に出ない問題というのが理想です。