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扇を投げる雅な遊び「投扇興」を攻略したい

大技炸裂

扇を投げる雅な遊び「投扇興」を攻略したい

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こんにちは。ライターの吉田 葵生です。

10月に入り、ようやく秋らしい風を感じる季節になりましたね。

今年の夏も猛暑が続きましたが、お出かけのお供として活躍したアイテムといえば「扇子」ではないでしょうか。

手元でパタパタと扇いで涼をとる姿は夏の風物詩ですが……実はこの扇、ただ風を起こすためだけの道具ではありません。

みなさんは、江戸時代に流行した「投扇興とうせんきょう」という遊びをご存知でしょうか?

木箱に立てられた的に向かって専用の扇を投げ、扇・的・箱が落ちた形によって点数を競うゲームです。

▲いらすとやにもある

宴の席での遊びとして盛んに行われ、江戸時代後期には一般家庭でも行われるようになりました。

扇を投げて点数を競う……

QuizKnockのライターたるもの、雅(みやび)な振る舞いを身につけておきたいもの。

いざというときに風流な一投を決められる大人になりたい……!

そんなわけで、「とにかく雅になりたい」と願うQuizKnockライターたちが集まりました。

今回はこの「投扇興」を攻略していきたいと思います!

今回の参加メンバー
吉田葵生:本企画の発起人。ダーツが好き。
加納:吉田の同期。最近はよく記事のイラストを手掛けている。
木村真実子:吉田の先輩。早起きが日課。
藤島:吉田の先輩。漢詩を嗜むQuizKnockきっての粋人。

せっかくなので、攻略の様子をダイジェストで……

▲?

▲??

道具を見てみる

これが的を載せる台か。

「枕」ってやつですね。
で、これが的の「蝶」。

▲蝶(左)と専用の扇(右)

意外と小さいね。
みなさん、投扇興は初めてですか? かくいう俺も初めてなんですけど。
まあ、やったことある人はほとんどいなそうだよね。
ちなみに、道具の名前は「枕に止まっている蝶に扇子を投げると、蝶は飛び立って扇子が枕の上に残った」ということに由来するそうですよ。
扇は、普通の扇子に比べて骨が少なくて軽いですね。
一旦セットしてみる?

シワッシワじゃねえか。
Amazonで買った初心者用のセットなので……
役の一覧もあるんだっけ?
銘(めい)(=役)の種類は流派によって異なるんですが、今回は美扇流のものを踏襲しようと思います。

源氏物語の巻名がそのまま銘の名前になってるんだね。
え!?

▲蝶の錘の部分だけ枕に乗っている

こんなことある?
難しそうだけど、そんなに点数高くないな……
一番高得点なのは……

無理すぎるだろ。
まあまあ、今日はこれを攻略しようという回ですから。
この表の緑までは行きたいよな~。
そんなAtCoderみたいな。

AtCoder:競技プログラミングのサイト。色によってレーティングが分類される。

投げてみる

一旦投げてみてもいいですか?
蝶までの距離も流派によって分かれるんだね。
まあ、1.2mくらいでやってみましょう。

スッ……

?

右に逸れちゃった。
これ……
ムズい……!
本当に~? 私も投げてみる!
ムズいわ。
同じ逸れ方しちゃいましたね。
どちらも「手習(てならい)」だな。

全然まっすぐ行かないし、思ったより飛びすぎちゃう感じがあるわ。
風に乗っちゃうんですよね。
気持ち下めを狙えばいいんじゃない? こんな感じで……よっ!

カンッ

シーン……

え~……
要かなめが枕にあたって蝶が倒れなかったので、「コツリ」ですね。
1点の過料(マイナス)です。
過料!?
1000円以上1万円未満の?

科料:1000円以上1万円未満の金銭を納める、財産刑の一種。行政上の「過料」とは異なる。

まあまあ、俺に任せてくださいよ。
ほっ

チリン

バサッ

きた!!

これは!?
蝶が親骨にちょっとだけかかっているので……
4点の「紅葉賀(もみじのが)」です!!

めっちゃ雅(みやび)な名前だね。

紅葉賀:紅葉の季節に行われる祝宴のこと。『源氏物語』第7巻の名前にもなっており、18~19歳の光源氏の様子が中心として描かれる。

これ、要(かなめ)を投げるイメージかもしれません。

重いところを持つっていう点で、ダーツと近いかも。

私も何か出したいな。
よっ

!

蝶が立った!
枕・扇・蝶が一直線上にあるから……
「匂宮(におうのみや)」で17点ですね。

すご!!
しかも、枕の上に扇残りそうだったし。残ってたら「桐壺(きりつぼ)」で75点だった。
やっぱり、重要人物の名前ほど高得点に設定されている感じがするな。

匂宮(におうのみや):光源氏の孫。ライバルの薫(かおる)大将とともに物語終盤の主人公として描かれ、浮舟(うきふね)という女性を巡って争う。第42巻の名前にもなっている。

桐壺更衣(きりつぼのこうい):光源氏の母親。『源氏物語』の第1巻の名前が「桐壺」。

意外とやってたら上達するのかもね。
これ、いってらっしゃいなのかもしれない。

いってらっしゃい?
この子(扇)に気持ちを込めて。

▲いってらっしゃ~い

人によって言ってることが違うな。

試投を続け……

俺、紙飛行機だと思うんですよね。
指先で鋭く押し出すのが、良い紙飛行機の飛ばし方って聞いたことがあるんで。

やった!!
蝶と扇が落ちてるから、1点の「花散里(はなちるさと)」だね。

1点か、でも嬉しい!
やっぱり紙飛行機だ……

ダーツでもあり、いってらっしゃいでもある。

お、俺も花散里だ。
とにかく、扇を枕の近くに残すっていう意識が大事だわ。

こういう、細かい点数を取っていく競技なのかもしれないですね。
吉田葵生に「葵」を決めてほしいよね、やっぱり。

「両裾上がり」って、親骨が両方浮いてるってこと? 相当難しいぞ。
「葵生が『葵』成功させるまで帰れません」やろう。
日が暮れるわ。

葵の上:光源氏の最初の正妻。気品の高い人物として描かれた。政略結婚であったこともあり、光源氏との関係は冷ややかなものだった。

勝負しようぜ!

みんな慣れてきましたね。そろそろ、バトルしませんか?
1対1でトーナメントにしますか。
今回は交互に5回ずつ投げることにしましょう。

じゃんけんの結果、以下のトーナメントに決定!

次ページ:藤島vs加納! 投扇興で大切なことは、勝敗よりも「美しい〇〇」……?

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吉田 葵生

吉田 葵生

東京大学大学院修士1年の吉田です。兵庫県出身です。精密工学について学びながら、東京大学クイズ研究会に所属し日々クイズを楽しんでいます。好きなものはゲーム・J-POP・インターネットなど。学びと楽しさを両立できる記事を目指して頑張ります。よろしくお願いします。

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