突然ですが、問題です。以下のカタカナを漢字に直しなさい。
先生がゴウレイをかけた。
馬鹿にするな、と怒る方もいらっしゃるかもしれません。違うんです、そういうわけじゃないんです。ですから、一回でいいので紙にペンで書いてみてください。パソコンもスマホも使わずに。
正解は、もちろん「号令」。簡単じゃないか、と思うことでしょう。実際、ほとんどの方が正解されたことでしょう。では、いま一度手書きの「号令」を見てください。本当にこの通り書かれていますか?
おそらく、半分以上の方がこの通りは書いていないと思います。よく見てください。「令」の字、下を「マ」と書いていませんか?
そう、「令」は活字と手書きとでは、あまりに形が違うのです。
学校で習ったのは右側の「下がマ」の形のはず。しかし、一般に活字では左側のような形になっています。では、この2つ、一体どちらで書くべきなのでしょうか?
正解は……どちらでも良い。
文化庁が定める「常用漢字表」で、「筆写の楷書では,いろいろな書き方があるもの」の一例として「令」が挙げられています。つまり、いろんな書き方があるけど、どれでも良いよ! ということです。
この「常用漢字表」を見ると、意外といろいろな形が許されているのが分かります。もしかしたら、学校ではバツにされているものも本当はOKかもしれません。一度確認してみると面白いですよ。