【Q8】教科書は「全国民共通のコンテンツ」
8問目は宮沢賢治の童話『やまなし』から、「クラムボン」を穴埋めする問題ですね。
『やまなし』:宮沢賢治の短編童話。「クラムボンはかぷかぷわらったよ」という一節があるが、クラムボンが何なのかは作中で明かされない。小学校の国語教科書に長く掲載されている。
正解率70%。記述式なのに!
現代はコンテンツが飽和してて、たとえばテレビなら「視聴率100%」みたいな番組なんて、まず存在しないじゃないですか。
そんな中で、数少ない全国民が一度は体験しているコンテンツが教科書なんだと思いますね。
いや僕、教科書で『やまなし』をやった記憶がないんだよなあ。たぶんQuizKnockに入ってから覚えた。
学校で習ったとして、「かぷかぷわらう」なんておもしろフレーズを俺が覚えてないことがあるか? っていう(笑)。
まあ教科書って、出版社や時代によって掲載作品が違いますからねー。
実際今回のデータでも、九州は73%、中国・四国は65%で8ポイントほど差が出てます。ちゃんとは調べられてないんですけど、もしこれが教科書の地域差を反映したものならおもしろい話です。
地域別の正解率
年代別の正解率
あとこの問題、作品名の『やまなし』じゃなくて、あえて「クラムボン」を空欄にしてるのがポイントだね。
作品名より「クラムボン」という謎の存在のほうが記憶に残ってる人もいただろうし。
『やまなし』が答えの問題だったら、正解率も違ったでしょうね。
【Q9】ジェネギャの極み「Gコード」
9問目は「Gコード」。ひと昔前のテレビに関する問題ですが。
えー、年代別のグラフがすさまじいことになってます。
年代別の正解率
20代までは1桁台の正解率なのに、30代で少し増えて、40代・50代でいきなり61%。
2011年の「地デジ化」以前の話なので、今の中高生は知らなくて当然ですよ。
僕も今25歳ですけど、よく知らないですもん。
Gコード:新聞のテレビ欄などに載っていた数桁の数字。ビデオデッキに入力すると番組の録画予約ができた。2011年7月24日の地上デジタル放送への完全移行(一部地域を除く)とともに姿を消した。
須貝さんは今年で35ってことは、Gコードは普通に知ってました?
問題見て、めっちゃGコードだなって思ったよ(笑)。新しい家電買ったら「Gコード予約対応」って書いてあったり、新聞に謎の6桁の数字があったり。
でも僕が子どもの頃はGコードを使わなくても録画予約できた覚えがあるし、忘れててもおかしくなかったと思う。
30代の人は、物心ついてからテレビでGコードを使っていた期間より、Gコードがなくなってからの期間のほうが長くなってきてるわけですからね。
40代以上までいくと、Gコードとともに過ごした年月が十分に長いから記憶に刻まれてるのかもしれない。
ジェネレーションギャップをあぶり出すにはちょっと露骨すぎるくらいの問題でしたけど……いやこういうこと、クイズやってるとけっこうありますよ。
昭和色の強い問題が出たとき、ベテランのみなさんだけ一斉に反応して、若いメンバーはポカーンとしている、みたいな。
逆のパターンももちろんありそうだしね。
【Q10】「ハリハリ鍋」は関西名物か?
10問目が「ハリハリ鍋」か。関西発祥の鍋料理をお答えください、という。
正解率が関東 < 関西 になったらおもしろいなと思って出してみたんですけど、ほんとに近畿地方だけちょっと正解率が高い。
これ、クイズプレイヤー的にはちょっと感動しますね。
地域別の正解率
クイズって「嘘のご当地グルメ」じゃないですけど、地元では別にそこまで知られていないのに、なぜかよく出題されるグルメの問題が一定数あるんですよね。
たぶん昔は本当に名物だったんだけど、今はあまり有名じゃない、みたいな事情で。ハリハリ鍋もそのパターンかなとも思ったんですけど。
いや、たぶんそう。
僕は京都出身で、「ハリハリ鍋」という鍋の存在は知ってたけど、どんなものかちゃんとは認識できていなかった気がするし。
あ、そうなんですね。なんにせよ「名前だけでも関西では知られているんだな」というのがわかるデータで、いや感動しますね。
年代別でみると、やっぱり長く生きているみなさんの方がよく知っているみたい。
年代別の正解率
僕が地方出身だから思うのかもしれないですけど、東京のクイズ大会で、東京関連の問題ばっかり出るとムカつく(笑)。全国大会なら、全国の問題を出せよという。
こういう地元に根ざした問題は満遍なく、たくさん出るのがいいなと改めて思いましたね。
言「ちなみになんで“ハリハリ”なんですか?」
須貝「気にしたことないな」
【Q11・Q12】現代の「常識」とは
11問目は、近年のサッカー事情の問題ですね。「イタリア」。
正解率は21%なので、けっこうな難問だったみたいです。
これまた、年代別のデータがきれいに分かれてますね。10代〜60代にかけて、ほとんど右肩上がりというか。
年代別の正解率
まあ20年前、2006年ってことは、優勝をリアルタイムで見て覚えてるのは今の40代以降の人が多そう。
僕もW杯をちゃんと見たのは、2010年の南アフリカ大会からでしたね〜。
最近はナショナルスポーツに興味を持ったり、そもそもイタリアに「サッカーが強い(強かった)国」ってイメージを抱いている人が多くないんだと思いますね。教科書の話にも通じますが、今はコンテンツが潤沢だから。
でも見てくださいよ、12問目。『鬼滅の刃』の「無限」を問う問題、正解率95%ですよ!!?
19歳以下にいたっては98%……。
しかも「無限」じゃなくて「夢幻」、みたいな惜しい誤答もちょくちょくあって、「鬼滅」をなんとなくでも知っている人はもっといそうでした。ほぼ全員正解ですよ。
年代別の正解率
さすがに全員が「鬼滅」を見てるってことはないだろうから、見てない人でもクイズに正解できるくらいには知ってる、ってことだろうね。
なんでだろ。やっぱり映画のCMとかの効果なのかな?
CMって、自然と繰り返し見ることになるものですからね。
CMを見るためにテレビやTVerをつけている人はあんまりいないと思いますけど、でも結果的にみんなが見てるから、クイズにもよく出題されることになる。
結局クイズって、みんなが知っている題材の方が作りやすいし、出しやすい性質は否めないですよね。マイナーな知識をいっぱい出すような大会もあって、もちろんそれはそれで魅力的なんだけども。
現代日本で最大のコンテンツは『鬼滅の刃』ですか(QuizKnock調べ)。
人には人の得意分野!
というわけで、12問振り返ってきました!
クイズの経験があるかどうかもそうだけど、どこに住んでいるかとか、生活の中で何を見て過ごしてきたかが結果に出る問題がいっぱいあったね。
多分クイズ研究会やサークルに入ったことがない人は、漠然と「クイズやってる人のほうが知識がいっぱいありそう」と思っているかもしれないですけど。
もちろん普通の人はしないような勉強をして、その分知っていることもあります。でも、「クイズをやっている人向けの知識」にちょっと偏っている可能性はあるし、1問単位で見たときにクイズ経験の有無が関係なくなる場面は、少なくないはずなんです。
言が1問目と2問目、あんまり自信なかったみたいにね。
クイズ部が部活で問題集を読んでる時間、ほかの部は自分の好きなものに触れられるわけだから。帰宅部はなおさらよ。
本当にそうですよね。人それぞれ、生きてきたぶんだけ得意分野があるのかもしれない。
いいこと言う。自分も野球とか声優さんとか、あとはコーヒーとか? 好きなものについていつの間にか知ってることって、意外と多いじゃん! って思うこともあるしな。
こういうデータを見ると、自分でクイズを解くのもそうだし、人がクイズをしているところを見るのも面白くなりそう。
都合のいい宣伝だけど(笑)、ちょうど言が大会長のWHATもあることだし。
WHATはいろんなタイプの問題が出る大会なので、今回の12問みたいな問題もきっとあると思います。中高生の選手たちの得意ジャンルとか、学校がある地域にも注目してみると、ただ眺めるより観戦がもっと楽しめるはず。
年代ほど差は出ないかもしれないけど、学年ごとで正解に差が出る問題もあるかもなあ。高3で、受験勉強しながら出てくれる子とか、超強いと思う。
クイズに打ち込んでるみんなの頑張りも見たいし、普段クイズに触れていない人の躍進も見てみたいね。
それにしても、おもしろい調査でした。こういうデータを見るのが本当に好きなので、いいおかずをいただいたような気分です。
アンケート回答してくださった2万1059人のみなさん、ありがとうございました!
(お知らせ)クイズ大会を見てみよう!
記事にも登場したQuizKnock主催のクイズ大会「ハイスクールクイズバトル WHAT 2026」の準決勝・決勝が、8月29日に開催されます!
激しい予選を勝ち抜いた30名が、優勝を目指して戦うこの日。熱いクイズバトルを、みんなで応援しよう!
生配信は8月29日(土)13:30に開始予定、以降もアーカイブでお好きなときにご覧いただけます。2日目出場者のプロフィールとあわせて、ぜひお楽しみください!
そのほか、大会の詳細はWHAT 2026の公式サイトからチェック!
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クイズ作成・裏取り:石野、犬飼壮太、奥野璃王、清原悠生、田中律輝、蓮沼零央、林志邦
企画:あさぬま、カタヤマ