\ 新連載「クイズを味わう」 /
「クイズ」は、物知りな人が解いて答えるだけのもの? いやいや、問題に込められたメッセージや「たくらみ」を見つけるのも、クイズの楽しみ方のひとつ。
毎回1問のクイズを取り上げ、「いいクイズ」「おもしろいクイズ」の秘密をひもときます。毎週金曜日のお昼に更新予定です!
第1回の今回は、こんなクイズを見てみましょう。

この問題は2022年5月1日、QuizKnockが主催する高校生以下向けのクイズ大会「WHAT」で出題された。
「WHAT」シリーズの第1回大会、かつ2392人の参加者全員が解く「2nd Round 50問4択クイズ」の1問目として出題されたものだったから、参加者を出迎える「入口」のような問題のひとつだったと言える。
クイズとしてはかんたんで、この問題を解くために知っておく必要のある事実は「今が令和何年か」ということくらいだ。2022年5月1日は令和4年5月1日。令和元年の最初の日は2019年5月1日だったから、答えはちょうど3年前。
きっと、当日に問題を解いていた人たちは「ちょうど3年前なんだ」と、小さく何かを発見したような気分になったのではないだろうか。考えてみればそうだった、確かに知っていたことだった、あるいは、すっかり忘れていたけれどそうだったという発見。
そんなふうに何かを発見させる機能は、クイズのおもしろいところのひとつだと思う。事実がクイズになると、改めてその事実をよく眺められるようになる。

事実を眺めることで、人の感情が動くことがある。「今って令和何年だっけ?」という戸惑いや、年明けに感じる「もう令和8年なんだ」というような驚きも、事実から生まれるものだ。 クイズを作るということは、そういう感情の動きをよく準備して生み出そうとすることでもある。
クイズとは、事実を加工して「問い」の形にしたものだ。問いは人に何かを伝える力を、人を動かす力を持っている。誰かの身の回りにある何気ない事実が、クイズになると動き出すのだ。
(文・井口凜)
「クイズを味わう」は毎週金曜日のお昼に更新予定です。Xのハッシュタグ「#クイズを味わう」で感想をお寄せください。次回もお楽しみに!
【あわせて読みたい】
【画像出典(画像を一部加工しています)】
「令和」:Wikimedia Commons 内閣官房内閣広報室 CC BY 4.0


























