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あけましておめでとうございます。ライターのRavenです。まだまだお正月気分が抜けません。

さて、学生の皆さん、お年玉は貰いましたか? 逆に親戚の子どもにあげたという方もいらっしゃるかもしれませんね。

▲たくさんもらえると嬉しいですよね(イメージ画像)

私、今年はいろいろあって例年より多めにお年玉を貰えたのですが……ここである不安がふと頭をよぎりました。

お年玉って、税金取られるんじゃない?

税務署が飛んでくるのではと心配で、このままではおちおち初夢も見られそうにないので、調べてみることにしました。

贈与税が課される?

日本の税制では、個人から財産を貰った者は、贈与税を支払わなければなりません。1年間で基礎控除額(税が免除される金額)の110万円を超える贈与を受けた者は、それを申告して、受け取った金額に応じた割合の贈与税を納めなければいけないのです。

贈与税には相続税を逃れるのを防ぐ役割があります。お金持ちの人が亡くなった際、全財産が家族に渡ると、財産が一族に留まって格差が広がる原因になります。これを防ぐために相続税が課されるのです。しかしそれなら、生きているうちに財産を分配しておけば相続税がかからないと考える者が出てきます。こうした生前贈与によって収めるべき税から逃れられるという状態を防ぐべく、贈与にも税金をかける制度ができたのです。

もちろんお年玉も、親や親戚といった個人から受ける贈与にあたるわけですので、お年玉には贈与税が課される可能性があります。

お年玉は贈与の例外?

しかし、贈与された財産の中には、贈与税の課税対象外となるものも存在します。そのひとつがこちら。

21の3-9 個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞い等のための金品で、法律上贈与に該当するものであっても、社交上の必要によるもので贈与者と受贈者との関係等に照らして社会通念上相当と認められるものについては、贈与税を課税しないことに取り扱うものとする。

相続税法基本通達

「社会通念上相当」というのがどの程度なのかははっきりしませんが、100万や200万といったよほどの巨額でない限りは、「年末年始の贈答」であるところのお年玉は、贈与税の対象とならないのです。

お年玉でも課税される場合が……!?

ただし、社会的に見て妥当な額であっても課税されるケースがあります。それは、親が管理していたお年玉を、数年後にまとめて受け取る、という場合です。

親が子どもの名義で銀行口座を作ってお年玉を管理し、大人になってから子ども自身に管理させるとします。これは口座の名義人と実際の管理者が異なる「名義預金」と呼ばれ、子どもではなく管理者である親のお金だと扱われます。つまり大人になって一気にお金を受け取ると、親からの贈与とみなされる可能性があるのです。それはもはや元・お年玉であって非課税の対象ではないので、110万円を超えると贈与税が課されます。

ただし、課税対象外となる贈与の中には、次のようなものもあります。

第二十一条の三 次に掲げる財産の価額は、贈与税の課税価格に算入しない。

二 扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの

相続税法

学費や生活費としてその都度受け取るのであれば、贈与税を課されることはありません。ただし、お年玉の「社会通念上相当」と比べてこちらには「通常必要と認められるもの」という比較的はっきりした基準があります。学費が50万円なのに、学費と称して100万も200万も受け取ってしまうと、それは贈与税を課される可能性があります。親にお年玉を預けているという皆さんは注意してくださいね。

電子マネーで受け取るとどうなる?

コロナ禍によって親戚が集まれないことや、キャッシュレス決済が浸透してきたことから、近年は電子マネーでお年玉を貰う人も増加傾向にあるようです。手軽でポイントも貯まるキャッシュレスお年玉、では贈与税の観点から見るとどうなるのでしょうか?

結論から言うと、キャッシュレスでも現金と同じで、社会的に見て相当な額とみなされれば贈与税はかかりません。いちいち口座を調べなくてもお金の流れがわかりやすいキャッシュレス贈与は、税務調査を行う税務署にとってもありがたいものになるのかもしれません。

「お盆玉」なるものが流行っているらしい

近頃、お年玉のお盆バージョン「お盆玉」が広まりつつあるそうです。お盆に親戚で集まったら甥っ子がやって来て「お盆玉ちょうだい!」「お年玉あげたじゃないか」「クラスの子はみんな貰ってるよ!」なんてやり取りが始まったら、あげる側としてはたまったものではりません。ではお盆玉の取り扱いはどうなるのでしょうか?

先に述べた通り、お年玉が課税対象とならないのは「年末年始の贈答」にあたるからです。ひるがえってお盆玉は、およそ年末年始の贈答とは言えそうにありません。徐々に広まりつつあるとはいえ、まだまだ恒例行事と呼ぶには弱く、「社会通念上相当」ではないと評するのが妥当です。お盆玉の貰いすぎには注意しましょう。

ただし、年始に会えなくてお年玉を渡しそびれたから代わりにお盆玉をあげる、というような場合には、課税される可能性は低いでしょう。

心配なときは税理士に相談しよう

ここまで解説してきましたが、「社会通念上相当」など明確な基準がない以上、「お年玉なら〇〇円まで非課税」、と言い切ることはできず、あくまで可能性の話にとどまります。お年玉を含め貰ったお金が110万円を超えて心配な場合は、税理士に相談するのがいちばんでしょう。


お年玉とは直接関係ないので説明を省きましたが、令和6年1月1日、すなわち今月から、贈与税や相続税に関する仕組みが改正されます。この記事で税金に興味を持ったという方がいれば、ぜひご自身で調べてみてくださいね!

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この記事を書いた人

Raven

京都大学法学部のRavenと申します。名前の由来は幼少期のあだ名です。「ONE WORD, NEW DOOR」を座右の銘に、皆様が新たな世界への扉を開けるような記事をお届けできたらと思います。よろしくお願いいたします。

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