皆さんは「妙齢の婦人」と聞くと、何歳くらいの女性を思い浮かべるでしょうか? もしかしたら、あなたのイメージは間違っているかもしれません。
なんとなく「おばさん」というイメージを持たれがちな「妙齢」という表現。実は真逆で、「若い女性」を指すものなのです。
「妙」=「若い」
「妙齢」を辞書で引いてみましょう。デジタル大辞泉には、以下のようにあります。
《「妙」は若い意》若い年ごろ。特に、女性の若い年ごろ。妙年。
このように、「妙齢」は確かに若い女性を指すようです。「妙」という漢字には「若い」という意味があるんですね。
では、何故「妙齢」に「おばさん」というイメージがついてしまったのでしょうか? 考えてみましょう。
何故勘違い?
ひとつは、「妙」という字のもつニュアンスです。「妙」という字が使われる代表的な言葉といえば「微妙」ではないでしょうか。この「微妙」と「若い女性」という意味がうまく結びつかず、勘違いしてしまうのかもしれません。
もうひとつは、「妙齢の婦人」の「婦人」の部分。「婦人」は現在では「成人女性」という意味ですが、「結婚している女性」(=夫人)という意味と混同してしまい、「若い女性」と結びつかないのかもしれません。
どうして勘違いしてしまうのかはハッキリとはしませんが、とにかく「妙齢の婦人」が若い女性であることは確かです。小説などに出てきた際には、間違えずにイメージしてくださいね。