ノーベル文学賞を日本人で初めて受賞した川端康成。私たち日本人が読めば、その作品から美しく繊細な世界観を感じとれます。(えっ、読んだことがない!? ぜひ一冊くらいは。)
しかし、そういう世界観を、外国の人々は感じ取れるのでしょうか?
実は、彼は受賞当時に「ノーベル賞をとれたのは翻訳者のおかげ」ということをインタビューで語っています。川端康成の作品の多くを英訳したのはアメリカ人のサイデンステッカーという人で、『雪国』(Snow Country)などを海外に紹介し、ノーベル賞受賞に貢献したと評価されています。
ノーベル賞を獲るには、海外の選考委員にもその素晴らしさをわかってもらわなければいけません。ですから、単に意味が通るように訳せばよいのではなく、独特の「日本」感を伝えなければいけないわけで、翻訳というのはとても難しい作業なのです。それへの感謝を込めて「翻訳のおかげ」と言っているんですね。
英語がニガテでも、その翻訳という偉大な作業の一部くらいは味わってみることができるはず!
というわけで、今回は日本のいろんな名作のタイトルがどのように英訳されているかをクイズにしてみました。選択肢のうち、1つは「本当に英語で発売されているタイトル」で、残りは「私が訳した偽タイトル」です。(伊沢さんの記事にあった「たほいや」っぽいですね。)
ぜひみなさんの英語センスを駆使して、正しいタイトルをバッチリ当ててみてください!
やはりタイトルというのは作品全体を代表しますから、内容を十分に表している必要があります。そういう意味では、本文を訳すよりもセンスや言語力が問われますね。
ひょっとしたらみなさんにも、自分の作品や何かに英語のタイトルを付ける時が来るかも……?