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解説
正解は「月食」でした。
月食は、本来月にあたるはずの太陽の光を間に入った地球がさえぎることによって、月が暗くなったり、欠けたように見えたりする現象です。
そのため、月食は「太陽 - 地球 - 月」の順に一直線で並ぶとき、つまり満月のときのみ起こります。ちなみに、月食と混同しやすい日食は、「月によって太陽が隠される現象」のことで、星の並び方は「太陽 - 月 - 地球」の順番になります。
▲月食と日食の違い(参考:ウェザーニュース)
一口に月食といっても、地球の影への入り方によって呼び方が変わります。一般に、月が地球の本影(太陽の光がほぼさえぎられた濃い影)に入った状態のことを月食と呼び、そのうち月の一部が本影に入り込む場合は部分月食、すべてが本影に入り込む場合は皆既月食となります。
さて、ここで「月全体が暗い影に隠れてしまう皆既月食が観測できるのはなぜ?」と思う方も多いかもしれません。なぜ影に隠れているはずの月が観測できるのか。この仕組みには、レイリー散乱という現象が関わってきます。
太陽の光には、長い波長をもつ赤い光から短い波長の青い光まで、様々な光が混ざり合っています。そしてそんな光は、大気中にある微細な分子に衝突すると散乱する、という特性があります。このことをレイリー散乱といい、波長の短い光ほど多く散乱します。
そのため、太陽の光が大気を通過する際に、波長の短い青い光は散乱する一方、波長の長い赤い光はほとんど散乱しません。また、大気がレンズのような役割を果たすことで、その光を本影の内側へ屈折させます。よって、屈折された赤い光が月を照らすために、赤く見えるのです。
次に日本で皆既月食が観測できるのは2025年9月8日。2022年11月以来約3年ぶりとなります。直接外を見ることができない場合はライブカメラ等も駆使しながら、ぜひ観測してみましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ次回の「今日の一問 理科編」にも挑戦してくださいね!
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