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【解説】

正解は「ススキ」でした!

▲群生するススキ via Wikimedia Commons MaedaAkihiko CC BY-SA 4.0(画像をトリミングしています)

ヒント1:気象庁が、例年8月から10月にかけて開花を宣言します

気象庁は毎年、全国各地で植物の開花や動物の動き(セミの初鳴など)を観測し、季節の進み方や気候の変化をとらえています。

これを正式には「生物季節観測」といい、植物については、報道でよく見聞きするサクラの開花などのほかに、ススキの開花も観測対象の一つとなっています。

秋の七草の中では、ほかにキキョウの開花が2020年度まで観測対象でしたが、こちらは6月から7月と、ススキより少し早く花を咲かせます。

ヒント2:茎にある空洞に神様が宿るとされ、古くから魔除けや五穀豊穣を願って供えられてきました

ススキといえば、月見の際にお団子とともにお供えする情景が思い浮かびますよね。

▲月見といえばこのイメージだが、実際に月見3点セットを目撃したことがある人は少ないだろう

月見は秋の豊作を願う行事ですが、どうしてススキをお供えするのでしょうか? 

その理由については諸説ありますが、一説には、ススキは茎が中空(筒の形)になっていて、古くからそこに神様が宿ると考えられてきたほか、切り口が鋭いことから魔除けになると信じられてきました。そこで、丹精込めて育てた農作物を災いから遠ざけ、無事収穫できるようにと願いをこめて、ススキが供えられるようになったと考えられています。

ススキの茎が中空なワケ:中が詰まっているよりも空洞を作った方が同じ重さで強度が増すことから、軽くて丈夫な茎を作れる利点があると考えられています。ススキのほかに、イネ、タケといったイネ科の多くの種や、キク科のタンポポ、スイカズラ科のスイカズラなど、様々な植物で茎が中空になっています。

 

ヒント3:「幽霊の 正体見たり 枯れ〇〇」←〇〇に当てはまる植物です

ススキは穂の形が動物のしっぽに似ていることから「尾花」とも呼ばれ、「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」ということわざに登場します。

このことわざは、「幽霊だと怖がっていたものをよく見ると、風に揺れる枯れたすすきの穂だった」という意味で、怖い怖いと思うと、なんでもないものまでとても恐ろしく感じられることを表します。


風に揺れるススキは、どこか懐かしい気持ちにさせてくれる不思議な魅力がありますよね。この秋、9月から11月にかけて見頃を迎える、黄金色の絶景を見に行かれるのはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

ぜひ次回の「今日の一問・理科編」にも挑戦してくださいね!

【前回の理科編はこちら】

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この記事を書いた人

のせぴりか

東京大学で医学を学ぶ6年生です。茶道、アイヌ語、日向坂46、カタンが好き。色々な分野を掛け合わせながら、「読んでよかった」と思っていただけるような記事をお届けできれば嬉しいです。

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