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答え・解説
正解は「クロード・モネ」でした。
モネといえば、『印象・日の出』や『ラ・ジャポネーズ』、連作の『睡蓮』などの作品で知られる画家。19世紀後半に起こった「印象派」という絵画の流派を築き上げた巨匠のひとりです。
ヒント1:描いていたポプラの木を伐採されそうになり、伐採を延期してほしいと懇願した
変わりゆく光を描くため、モネは同じ場所を何度も描く「連作」に取り組んでいました。そのひとつに『ポプラ並木』があります。
モネはポプラ並木を描いていた矢先、ポプラが競売にかけられ伐採されることを知りました。彼は何とかポプラ並木を守ろうと、入札しようとしていた人に入札額以上のお金を出して伐採を待ってほしいと懇願します。そしてモネは作品を描き切ることができたのです。モネの画家魂がうかがえるエピソードですね。
ヒント2:妻のカミーユを描いた作品でも有名
ヒントにも出したこちらの絵は『緑衣の女』という作品です。
ほかにも『散歩、日傘をさす女』や、日本の浮世絵に触発されて制作された『ラ・ジャポネ―ズ』など、モネはしばしば妻・カミーユを作品の主題に取り上げました。『ラ・ジャポネ―ズ』についてはこちらの記事に詳しい解説があるので、気になった方は見てみてください。
▲『散歩、日傘をさす女』
ヒント3:画家のマネにあやかって、自身の名前の「o」を「a」に変えてサインをしていたことがある
「印象派の父」と呼ばれるマネ(Manet)にあやかろうと、モネ(Monet)は自分の名前の「o」を「a」に変えてサインしていたことがあります。
1866年、サロン会場に入ったマネは周りから賞賛の声を浴び、大いに喜びました。ところが……。注目の的は自身が出品した『笛を吹く少年』ではなく、サインを「偽造」したモネの『緑衣の女』(ヒント2で出てきた絵画)だったのです。
▲マネ『笛を吹く少年』
もちろんマネは大激怒。その仕返しなのかどうか、マネは駅に赴いて、鉄道の絵で名を上げていた「モネ」の名をかたり、列車の出発を遅らせてもらって絵を描いたといわれています。
仕返しまでも画家らしさがでてしまうトンデモエピソードですね。
ちなみに、1月28日まで上野の森美術館(東京)で「モネ 連作の情景」という展覧会が催されています。モネが描こうとした「光の移ろい」を実感できる展覧会になっていると思います。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
ぜひ次回の「今日の一問・美術編」も楽しみにしてください!
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