答え&解説
正解は「クロード・モネ」の『ラ・ジャポネーズ』という作品でした。
金髪の西洋人が日本の着物を着て、こちらを窺っています。背景には浮世絵が描かれたうちわが大量に飾られており、日本的なモチーフが数多く使われていますね。1800年代後半に見られるこのような日本趣味のことを「ジャポニズム」と言います。いわゆる鎖国体制を敷いていた日本の開国をきっかけに、浮世絵が海外に渡り、ヨーロッパ全土にジャポニズムの波が押し寄せました。
今回取り上げた『ラ・ジャポネーズ』は、ジャポニズムが流行してすぐの1876年に描かれた作品です。この作品に描かれている女性はモネの妻・カミーユであるといわれています。しかし、カミーユの髪色は本来、黒に近い茶髪です。
▲クロード・モネ『緑衣の女』
これは着物を着た女性が「西洋人」であることを強調するために、わざわざ金髪のかつらをつけて描いたといわれています。
ジャポニズムの名作『ラ・ジャポネーズ』はアメリカのボストン美術館で見ることができます。
うちわとか扇子とか描いてるし、めっちゃ夏っぽくない!? と思って今回はこの問題を出してみました。ぜひ次回の「今日の一問・美術編」も楽しみにしてください!
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