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答え
正解は、フィンセント・ファン・ゴッホの『タンギー爺さん』でした!
解説
『タンギー爺さん』のモデルになったジュリアン・タンギーは、パリで画材屋を営んでいた人物で、パリに出てきたばかりのゴッホを真っ先に迎え入れてくれた、最も心を許せる友人でした。ゴッホはこの絵の他にも、タンギーをモデルにした絵を2枚製作しています。
また、タンギーの背後には多くの浮世絵が描かれています。19世紀後半、浮世絵は日本から輸出される陶器の包装紙としてヨーロッパへと持ち込まれました。浮世絵の大胆な輪郭や色遣いは当時の画家たちに大きな衝撃を与え、ジャポニスムと呼ばれる日本趣味が流行しました。
▲渓斎英泉の浮世絵をモチーフにゴッホが描いた『花魁』。『タンギー爺さん』の右下にも描かれています
『タンギー爺さん』を完成させた翌年、ゴッホはパリを去って南フランスのアルルに移りました。浮世絵の模写を繰り返して「日本」のイメージを膨らませたゴッホは、自らの「日本」像に南フランスの田園風景を重ね、絵画制作の理想郷をアルルに作ろうとしたと言われています。そしてこの地で、かの有名な『アルルの跳ね橋』や『ひまわり』が描かれるのです。
解説を最後まで読んでくださりありがとうございました。ぜひ次回の「今日の一問・美術編」にも挑戦してください!
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