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こんにちは! ゲームと群雄割拠の時代が好きな桑名です。

「スマブラ」シリーズや「星のカービィ」シリーズの生みの親であることでお馴染みの桜井政博さんがディレクターを務めるゲーム『カービィのエアライダー』が本日(2025年11月20日)発売されましたね! 僕自身もプレイするのが楽しみです!

と、そんな『カービィのエアライダー』ですが、ネットでも話題になった「ある要素」をご存じでしょうか?

それは、前作『カービィのエアライド』でも人気だったモード「シティトライアル」において、自分の希望したバトルフィールドに他のプレイヤーがいなかったときに「不戦勝」になるというものです。

そのときの文言がこちら。

なんとも耳に残るフレーズですねぇ。さすが桜井さんといったところ。

それにしても、「不戦勝」というのはこのゲーム上に限った話ではありません。さまざまな奇策を用いて「戦わずして勝利」をした出来事というのは、実は世界史上にもいくつか存在します。

そんな「戦わずして完全王者!」という事例を、私の実況付きでいくつか見ていただきたいと思います! ぜひ楽しんでいってください!

(※この記事で紹介する逸話には脚色が多く含まれており、必ずしも歴史的事実とは言えない点にご注意ください)

ケース1 勝負の決め手は羽の音? 「富士川の戦い」

最初に紹介するのはこちらの戦い

時は、西暦1180年。舞台は平安末期の駿河国(現在の静岡県中部)・富士川の近くです。

ここで対戦カードを見ていきましょう。

戦うのは、伊豆から駿河に兵を進めた源頼朝の率いる源氏の軍と、頼朝の追討のために東海道を下ったたいらの維盛これもりなどが率いる平氏の軍! 富士川を挟んで両者睨み合います!

また、これより前に行われた別の戦いで源氏の軍が勝利したことから、戦況は少し源氏の軍の方に流れが来ているようです。

一体どうなるこの戦い

▲ファイッッ!!!

……おっとここで、戦況に変化があったようです。

源氏の軍勢の一部が、奇襲を行うために平氏軍の背後に回ろうと進軍を開始したようですね。

おや? すると、この軍勢に驚いたのか、沼地にいた大勢の水鳥が一斉に飛び立ちましたね。バタバタと、大きな羽音が鳴っています。

……あーーーーっと!! ここでーー!? なんと、平氏の軍が、音にびっくりして退却を始めてしまったーー!!
これはどういうことでしょうか!

えー、平氏の軍勢の方のコメントによりますと……

あまりに音が大きすぎる! きっととんでもない大量の軍勢が押し寄せているに違いない!

とのことです。水鳥の羽音を大軍の侵攻と勘違いしてしまったようですね。こうして平氏の軍は大慌てで総崩れとなっています!

これは勝負ありました! ということで……

敵の敗因:音にビビりすぎたため

まさかの理由で勝敗が決してしまいましたね。音にビビって敗北とは、平氏軍ここから大丈夫なのでしょうか

ケース2 天才軍師の「空城の計」

続いて紹介するのはこちらの戦い

時は、西暦228年。舞台は三国時代の中国・陽平関ようへいかんの城です。

ここで対戦カードを見ていきましょう。

城に侵攻してきたのは、司馬しば仲達ちゅうたつの率いる軍。一方、城を守るのは諸葛しょかつ孔明こうめいの率いるしょく軍です。

とはいえ、兵力差は圧倒的に魏軍が優勢であり、これよりも前に近くで行われた街亭がいていの戦いでも蜀軍は惨敗! その戦いを制した魏軍が、名軍師司馬仲達と合流したことでより勢いを増しながら蜀軍の城に近づいてきます。

蜀軍の目的は撤退。しかし、ここの城で追い返さなければ平地で兵力差でつぶされてしまうのは目に見えています。

蜀軍こちらかなりピンチのように思えます。果たして、蜀が誇る天才軍師諸葛孔明は城で敵を追い返し、街亭からの撤退を完遂することが出来るのでしょうか!

一体どうなる、この戦い

▲ファイッッ!!!

……おや? ここで、城を守る蜀軍の兵士が妙な動きを始めました。

なにやら、急に城の門を開け放ったようですね。そして、そのまま普段通り門の前を掃除しています。魏軍が到着しましたが、依然、無防備なままです。大丈夫でしょうか?

おっと、ここで!? な、なんと蜀軍の孔明が城壁の上で琴を演奏し始めた

▲何をしているんだぁ!?

守りを固めなくて本当に大丈夫なのでしょうか!? 追い詰められて、さすがの天才軍師も戦いを諦めてしまったのか!?

このまま進軍すれば、仲達の率いる魏軍は、簡単に蜀軍の城を落とせるでしょう! さあ、魏軍の行動は……!?

と、おっと!? な、なんとここで、魏軍が退却! 退却です! 圧倒的に優勢と思われた魏軍の軍勢が突然退却を始めました

えー、仲達さんのコメントによりますと……

あの孔明のことだから絶対罠が張ってあるに決まってる!

とのことです。こうして、数的に有利だった魏軍は何もせずに退却してしまいました! しかし、実際にはどのような罠があったのでしょうか?

孔明さんのコメントによりますと……

実際には何も用意していなかったので、罠のあるフリのハッタリが効いてくれて助かった

とのことです! なんと! 実際には罠があるフリをしてただけだったとは! なんという胆力! 仲達はしてやられましたね……。ともあれ、孔明の大胆な策「空城の計」により、蜀軍は陽平関を守り切ることに成功しました!

これは勝負ありました! ということで……

敵の敗因:深読みをしすぎたため

魏軍の軍師が頭の良い司馬仲達だったからこそ、深読みをしすぎてしまったようですね。これは諸葛孔明、あっぱれの奇策です!

ちなみに、孔明の他の奇策が知りたい方はこちらの記事もどうぞ!

※こちらのエピソード、特に琴を弾く描写などは創作色の強い『三国志演義』に見られる特有のものですが、実際の正史『三国志』でも相手は違えど、似たような戦略が用いられたことがあったようです。

ケース3 〇〇を盾にする外道戦法!「ペルシウムの戦い」

最後に紹介するのはこちらの戦い

時は、紀元前525年。舞台は古代エジプトの都市・ペルシウムです。

ここで対戦カードを見ていきましょう。

侵攻してきたのは、この時代で勢いに乗っているペルシア軍。率いるのはペルシア王カンビュセス2世です。

一方、防衛側のエジプト軍ですが、布陣する地・ペルシウムは難攻不落の大都市! ペルシア軍がこの堅い守りを突破できるかが勝敗のポイントでしょう。

一体どうなる、この戦い!

▲ファイッッ!!!

おっとここで、動きがあったようです。

ペルシア軍が進軍を始めたようですが、手に何か持っていますね……? 一体何でしょう……?

あーーっと!! な、なんと! ペルシア軍、可愛い猫の代わりにして進軍を始めたぁ!

▲ポール=マリー・レノワ作『ペルシウムの戦いでのカンビュセス王』

なんたる非道! 猫が戦場に飛び交うという異常な光景です! これは動物愛護団体が黙っていません!

しかし、これは意味があるのでしょうか? いくら可愛い猫を盾にされても、戦争とは非情なものです。大事なものを守るために猫ごとまとめて攻撃されてもおかしくありませんが……?

おや? しかし、エジプト軍の攻撃の手が止まっている!! 止まっています! 一体これはどういうことなんだ!

えー、エジプト軍の方のコメントによりますと……

いくら戦争でも、さすがに猫を攻撃することなんてできない

とのことです。おっと、こちらで情報が入りました。

な、なんと! どうやらエジプトでは猫が神聖な生き物として大事にされており

  • 世界初のペット猫のお墓
  • 猫の姿をした神の信仰(バステト神)
  • 猫と共に自身を埋葬する儀式

など、多くの猫好き要素が見られるそうです! (3つ目の埋葬も猫が死んじゃうけどそれはいいんでしょうか?)

これはまずい! エジプト軍はペルシア軍をほとんど攻撃できない! ほぼ抵抗なく、ペルシア軍に押しきられてしまいました!

これは勝負ありました! ということで……

▲※ちょっとは戦ったので

敵の敗因:猫が好き過ぎたため

うーん、これはさすがに負けてもしょうがない。現代の皆さんは絶対に真似しないようにしましょう! (猫が可哀想なので)

まとめ

というわけで、歴史上のさまざまな「不戦勝」について見てきました!

不戦勝、ロマンがありますねぇ。ゲーム『カービィのエアライダー』でも、うまく周りを出し抜いて「戦わずして完全王者!」を目指したいものです! 実際に見るのが待ちきれませんね!

また、これを機に、歴史上のさまざまな出来事にも興味を持っていただければ幸いです。

それでは最後に1問どうぞ!

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この記事を書いた人

桑名 良治

筑波大学2年の桑名です。神話や日本語、群雄割拠の時代などが好きです。日本語検定1級。

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