こんにちは、孝橋です。
私は5歳から10歳までの5年間アメリカに住み、現地の小学校に通っていました。向こうに住んでいた頃に読書にハマり、帰国してからも英語で本を読み続けています。帰国から12年経った今でも自信を持って英語が得意だと言えるのは、この読書の習慣のおかげです。
ありがたいことに、何度読み返しても飽きずにもう一度読みたくなる本がたくさんあります。今回はその中から、英語を学習中の方にも読める作品をいくつかご紹介します。どれも日本語版が出ているので、英語だけでは自信のない方は日本語版と一緒に読むのも良いかもしれません。
“Mr. Popper's Penguins” Richard & Florence Atwater
COVID-19の影響で休業中の水族館の中を自由に歩き回るペンギンの動画を観た方も多いのではないでしょうか。もしペンギンたちが歩き回るのが水族館ではなくて、普通の家の中だったら……?
ということで、1冊目は“Mr. Popper's Penguins”(邦題『ポッパーさんのペンギン』)。
南極の研究者からある日突然ペンギンを贈られた、ペンギン好きのポッパーさんが、妻と2人の子供と一緒に、家でペンギンの家族を育てるお話です。どこか抜けているポッパーさんと人間の一般家庭の暮らしに馴染めないペンギンたちが愉快に描かれています。
言葉もストーリーも簡単な児童小説ですが、誰でも笑って楽しめる作品です。
“Stargirl” Jerry Spinelli
2冊目は“Stargirl”(邦題『スターガール』)。今年(2020年)、実写映画化もされた作品です。
主人公のレオは、人とは違う強い個性を隠しながら大人しく生きている高校生。レオが通う高校の生徒は、みんな個性がなく、似たようなものを好み、似たように振る舞います。そこに、「スターガール」と名乗る生徒が転入してきます。奇抜なファッションに身を包み、知らない生徒の誕生日を人前で歌って祝い、他校とのスポーツの試合で敵チームの得点を喜ぶ「スターガール」に、レオの高校の生徒たちは戸惑いながらも惹かれ、変わっていきますが……。
「普通」であることや「個性」について考えさせられる青春小説です。私は10歳の時に初めて読んでから何百回も読み返していますが、読む時の年齢や環境によって受け止め方が変わっている気がします。
手紙形式の続編“Love, Stargirl”(邦題『ラブ・スターガール』)、同じ作者による“The Library Card”(邦題『青い図書カード』)もおすすめです。
“The Dark is Rising” Susan Cooper
3冊目は“The Dark is Rising”(邦題『光の六つのしるし』)。
舞台はクリスマス前のイングランド。11歳の誕生日を境に不思議な力に目覚めたウィルが、「光」を守る「古老」(Old One)として大昔から続く「光」と「闇」の戦いに巻き込まれていくお話です。
アーサー王伝説やヨーロッパの神話を元にした“The Dark is Rising”(邦題『闇の戦い』)シリーズの2作目です。1作目である“Over Sea, Under Stone”(邦題『コーンウォールの聖杯』)とは直接繋がっていないので、この作品から読んでも十分楽しめます。場面転換が激しくてやや複雑ですが、難しい言葉はあまり出てきません。そこそこに長いので、ある程度英語の小説を読み慣れている方向けです。
洋書は書店にあまり売っていませんが、今は電子書籍で読めるものがたくさんあります。この機会に、洋書を読んでみるのはいかがでしょう。