問題の解説
第1問
【吸うと声が変わることでも知られるヘリウムガスをワニに吸わせると、その鳴き声はどうなるでしょう。】
正解は「鳴き声は変わる」でした。
9月17日、今年のイグ・ノーベル賞の発表が、オンライン上で発表されました。
イグ・ノーベル賞とは、「人々を笑わせ、考えさせた業績」に対して与えられる世界的な賞で、ノーベル賞のパロディーとして知られています。
今年は、ワニにヘリウムガスを吸わせ鳴き声の変化を調べた、京都大学霊長類研究所の西村剛准教授らの研究チームが、「音響学賞」を受賞しました。日本人はイグ・ノーベル賞とは縁が深く、これで14年連続の受賞です。
ワニにヘリウム吸わせると… 日本人にイグ・ノーベル賞https://t.co/bUSERfSBut
— 朝日新聞デジタル編集部 (@asahicom) September 22, 2020
人々を笑わせ、考えさせた業績に贈られる「イグ・ノーベル賞」を、日本人を含む研究チームが受賞。
声色を変える無害なヘリウムガスをワニに吸わせ、鳴き声の変化を調査。
ワニの発声メカニズムを解明しました。 pic.twitter.com/VREKiyNR2t
また、今年は新型コロナウイルスの感染拡大が大きな話題だったこともあり、「政治家が、医師や科学者以上に人々の生死に影響を与えることを示した功績」で、トランプ米大統領やプーチン露大統領など9人の国家首脳が「医学教育賞」を受賞しています。
その他、眉毛の分析でナルシシストを特定する方法の研究(心理学賞)など、10部門で受賞者が発表されました。
第2問
【9月21日(日本時間)から世界同時に報道された、「世界の大手金融機関で、不正資金のマネーロンダリング(資金洗浄)などが行われていたことを示唆する流出文書」を何というでしょう。】
正解は「フィンセン文書」でした。
アメリカの報道機関が入手した米政府の内部文書「フィンセン文書」について、2020年9月21日午前2時(日本時間)、世界同時に報道されました。
フィンセン文書は、複数の世界的な大手金融機関でマネーロンダリング(資金洗浄)などの疑わしい取引が行われていたことを示す、2100件以上からなる電子ファイルの通称です。
「フィンセン文書そのものが、犯罪や過失を証明するものではない」と報じられる一方で、金融機関が不正資金の取引を黙認していた事例も明らかにされています。
ちなみにフィンセンとは、米財務省の「金融犯罪取締ネットワーク局」(Financial Crimes Enforcement Network)の略称(FinCEN)です。流出文書の多くがフィンセンに届けられたファイルであったことから、このように命名されました。
誤答選択肢の『ペリカン文書』は、1993年に制作された、ジュリア・ロバーツ主演のサスペンス映画の邦題です。
また「パナマ文書」は、2016年に公表された、パナマにある法律事務所から流出した内部文書です。これにより、世界各国の政治家や経営者、著名人などが、タックス・ヘイブン(租税回避地)を利用している実態が明らかとなり、当時は大きな話題となりました。
第3問
【昨年の36週(9月2日から9月8日)は「3813人」、今年の36週(8月31日から9月6日)は「3人」。厚生労働省が公表した、この数字が表すものはどれでしょう。】
正解は「インフルエンザ患者の報告数」でした。
厚生労働省は9月11日から、2020/2021シーズンのインフルエンザの発生状況について、毎週1回の頻度で発表しています。
これによると、今年の36週(8月31日から9月6日)の報告数は3人、37週(9月7日から9月13日)の報告数は4人でした。
昨年の36週は3813人、同じく昨年の37週は5738人だったことを考えると、今年はインフルエンザ患者の報告数が大幅に減少していることがわかります。
ちなみに一昨年は、36週が338人、37週が655人でしたので、やはり大幅な減少が認められます。
厚生労働省では、新型コロナウイルスの感染防止対策がインフルエンザにも効果があるとして、今後迎えると見られるインフルエンザのピーク(例年は1月から2月)に向けて、予防の取り組みを徹底して欲しいと呼びかけています。
設問ですが、「厚生労働省が公表した」がヒントになりますね。交通事故であれば警察庁や国土交通省、起業であれば中小企業庁や経済産業省、総務省あたりからの発表になりそうです。