問題の解説
第1問
【日本フェンシング協会が、日本代表選手の選考基準を追加します。競技の実力に加えて新たに問われることになった、能力はどれでしょう。】
正解は「英語力」でした。
2020年東京オリンピックでもメダルの期待がかかるフェンシングですが、日本フェンシング協会は25日、再来年の代表選考から英語の試験を導入し、英語力が一定の基準に達しない選手は、競技の実力にかかわらず代表に選ばないことを決めました。
これは、英語を学ぶことで審判や外国人コーチとのコミュニケーションを円滑にし、有利にすることが狙いです。また引退後のセカンドキャリアで、職業選択の幅が広がるメリットもあります。
このため日本フェンシング協会では、大手教育サービスと提携し、国内トップ選手を対象に無料で英語の教育を提供します。
なお要求される英語力は、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)と呼ばれる指標のA2レベルです。これは実用英語技能検定(英検)の、準2級相当になります。
第2問
【ゴールデンウィークを前に消費者庁は、潮干狩りで採取された貝について、貝毒に注意するよう呼びかけています。さて、「潮干狩り」はいつの季語でしょう。】
正解は「春」でした。
消費者庁は、潮干狩りで採取されるアサリや、ムール貝などの二枚貝について、貝毒に注意するよう呼びかけました。
貝毒は、有毒のプランクトンを食べた二枚貝の体内に、毒が蓄積されることで発生します。人間が毒化した貝を食べると、麻痺や下痢などの症状が出て、重症の場合は死に至る可能性もあります。
食中毒では、食材を加熱すると菌によっては死滅しますが、貝毒は加熱しても毒性がなくなりません。このため消費者庁では、都道府県が安全性を確認した海岸で潮干狩りをするよう求めています。
なお、市販の貝については、毒化した貝は出荷規制され市場に出回らないため安全です。
第3問
【世界で初めて、水と窒素を原料に常温・常圧の環境で合成に成功した、化合物は何でしょう。】
正解は「アンモニア」でした。
東京大学の研究チームが、水と窒素を原料に、アンモニアを合成する技術を開発しました。常温・常圧の反応条件下で合成に成功したのは、世界でも初めてです。
アンモニアは、化学肥料や合成繊維(ナイロンなど)の材料として広く利用されている化合物で、現在は主に水素ガスと窒素ガスを原料に、高温・高圧の環境で生産(ハーバー・ボッシュ法)されています。
しかし、原料の水素ガスは化石燃料由来であることに加えて、水素ガスの生産過程で大きなエネルギーが必要となることから、環境への影響も懸念されていました。
今回開発された方法では、安価で豊富な水を用いて合成するため、省エネルギーで二酸化炭素の排出量も少なくなるとのことです。