こんにちは! 世奈です。
私は夏休みは毎回帰省するのですが、今年の夏は帰省したらなんと知らないうちに実家に猫がいました。びっくり。
美味しそうにマグロ味のおやつを頬張る猫をかわいいなあと思いながら眺めていたら、ある疑問が浮かびました。
「あれ……? なんで『猫は魚が好き』みたいなイメージあるの?」
猫の生態には詳しくありませんが、水が嫌いだということくらいは知っています。現にこの猫ちゃん、はしゃいで勢い余って飲み水用のお皿に足を突っ込んじゃってすごい嫌そうな顔してるし。
ペットでなくて野生の猫だと、水嫌いなら魚を自力で獲れず、食べることもそうそうないのでは?
原因は「仏教」にあった
動物と一緒に暮らしていれば、自然とその動物の生活も人間のそれに似てくるものですよね。
日本の仏教では原則肉を食べることが禁じられており、これは「不殺生戒(生命を殺すことを禁じること)」という教えからきています。精進料理は肉類を使わず野菜や海藻などを材料としていますが、これは仏教のこの思想からきています。
そのため、仏教が主流であった江戸時代までの日本では基本的に獣肉は食べず、魚を主なタンパク源としていました。
人間に可愛がられた猫は必然的に肉よりも人間の食べた魚のおこぼれをもらって食べることが多くなり、「猫は魚が好き」のイメージがついたのではないかと言われています。
そもそも猫を飼うようになったのはいつ?
現在ペットとして飼われている猫のルーツはリビアヤマネコだと考えられています。また、最初に猫を家畜化したのは古代エジプト人です。
リビアヤマネコは砂漠、荒れ地などに生息し、もともとネズミなどの小動物を生で食べることで栄養を摂取していました。
日本に猫が輸入されたのも、もともとは大事な書籍などをネズミから守るためだったと言われています。ところが、江戸時代になると浮世絵師・歌川国芳が猫が魚を食べている様子を描くといったように「猫は魚が好き」というイメージが形成されたことがわかります。
海外ではだいたい肉
欧米では「猫は魚が好き」のイメージはこれといってありません。それどころか、普通肉を好むものとして認識されています。例えばキャットフードは日本のものの多くは原料が魚である一方で、海外のものは牛肉や鶏肉などを原料としていることが多いです。
「猫が魚を食べる」シチュエーションが一般的なのは、日本の文化が根強く残っていることが、よりわかりますね。
まとめ
猫はもともと小動物の生肉を食べる生き物であり、欧米では肉を食べるものとして認識されています。
江戸時代までの日本では仏教の影響で獣肉を食べず主に魚を食べていたため、その影響で猫も魚をたくさん食べることになり「猫は魚が好き」のイメージが定着したと言えます。
もちろん「肉より魚の方が好き!」という猫ちゃんもいるかとは思いますが、本来的には肉の方が好きだということですね。それぞれの猫ちゃんの好みと健康に合わせた食生活をさせてあげたいものです。