こんにちは、セチです。
皆さんは、自分が生まれた日のことをどれくらい知っていますか?
その時どんなことが流行していたかとか、その日がどんな天気だったかを親から聞かされた(あるいは調べた)、という方もいらっしゃるかもしれません。
では、曜日は?
今回は、「誰かの誕生日を聞いて、その曜日を当てる」ことを目標に、方法を考えてみたいと思います。
曜日を求める公式
日付を聞いて即座に「何年何月何日? それは〇曜日だよ!」と言い当てることに憧れたことはないでしょうか。年月日も元をたどれば数字なので、計算すれば曜日を求めることが可能、というのはなんとなく想像のつくところかと思います。
そして、この過程を公式化したものがあります。それが以下の「ツェラーの公式」と呼ばれる式です。
西暦(グレゴリオ暦)y年m月d日の曜日を表すhは、
なお、[x]は「xを超えない最大の整数」を、x mod nは「xをnで割った余り」を表し、式中のYは西暦の下2桁(100で割ったときのあまり)を表す。また、各年1月・2月はそれぞれ前年13月・14月として計算する。
hが1, 2, ……, 0のとき、それぞれ日, 月, ……, 土曜日であることを表す。
簡単に言えば、「y年m月d日」という西暦の日付から「通算の経過日数」を求め、それを7で割った余りから曜日を決定する式になっています。この式を使って計算すれば、グレゴリオ暦(現在の暦)が続く範囲ならどんな日の曜日でも求めることができます。
もう少し簡単に
しかし、こんな長ったらしい式を覚えるのは大変! ということで、この式をもう少しだけ簡略化して紹介しようと思います。
「年(y)」→「月(m)」→「日(d)」の順で必要な数値を考えて足し合わせ、それを7で割って出た余りによって曜日を判定する、という方針です。
まず、年の部分。西暦の「下2桁(上の式におけるY)」と「下2桁を4で割った商(余りは無視)」を把握します。
ただし、1月・2月について考えたい場合はその前の年の西暦を利用します(例:2000年1月は1999年扱い)。
次に、月に関する部分。式中の[26(m+1)/10]を毎回計算しなくても、各月のこの値を7で割った余りを覚えてしまって、その余りを式に当てはめることで正しい結果が得られます。
たとえば1と71は、「7で割った余りが1」という意味では等しいですよね。これに同じ数を足したり引いたりしても、どちらの場合でも「(7で割った)余りが同じ」ことには変わりありません(例:それぞれに10を足すと、どちらも余り4)。よって、このように簡略化することが可能と言えるということです。
ここは暗記するほかないのですが、ひとまず以下の数字の対応関係を覚えます。そして、計算する日の月と対応する数字(余り)を把握します。
そして、日はそのまま考えます。
今まで把握した「西暦下2桁」「下2桁を4で割った商」「月に対応する数字」「日」を足します。
そして、1900年代生まれの場合はさらに1を足します(2000年代ならそのまま)、出てきた値を7で割ります。そして、余りと対応する曜日(日曜は1, 月曜は2……)を考えてやれば、計算終了です。
ちなみに、「1900年代生まれの場合は~」のところは式中の-2[y/100]+[y/400]のところを反映しています。1900年代ならこの値が-34(7で割って余り1)、2000年代なら-35(余り0)になるためです。ここで言う「〇年代生まれ」にも1月・2月の前年扱いが適用される(=2000年1月・2月は1999年扱い)ことに注意してください。
たとえば「1990年1月31日」の場合、1月なので対応する数字は1、年の下2桁は89(1月なので前年扱い)、4で割ると22(余り1)。よって89+22+1+31+1=144と計算でき、これを7で割った余りは4なので、この日は水曜日ということになります。
まとめ
いずれの方法も覚えること自体は多いですが、計算自体に複雑な関数はほとんど使われていません。暗記さえしてしまえば、こっちのものです。
というわけで、誕生日の曜日当てをスムーズにできるようになりたい、という方は練習あるのみだと思います。何事にも努力はつきものということで……。