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ひょうご観光本部

前ページ:クイズを解きたい方はこちらから! 以下は問題の答えと解説です

クイズの解説

Q.1:「イチゴ」は夏の季語?冬の季語?

正解は、夏の季語でした。

イチゴといえばショートケーキに乗っているイメージが強く、冬に食べる果物という感覚がありますが、本来は初夏にとれる果物です。冬に出荷されるものは、ビニールハウスなどの暖かい環境で育て、出荷時期を早めたものです。

▲イチゴのショートケーキ。おいしそう♪

初夏というのは、梅雨入りより前くらいの時期を指しています。本格的な夏というにはやや早いかもしれませんが、ちょうど今くらいの季節ですね。

Q.2:「炭」は夏の季語?冬の季語?

正解は、冬の季語でした。

現在ではバーベキューの時など、夏でも活躍の機会が多い炭ですが、かつては暖を取る目的によく用いられていました。

▲火鉢に入った炭。素朴な暖かさが心地いいですよね。

平安時代に清少納言が著した『枕草子』には、冬に炭で暖を取る様子が記されています。

冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火などいそぎおこして、炭もて渡るもいとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし。

清少納言:『枕草子』

文の意味についてここでは深入りしませんが、「火を急いでおこして、炭を持って運びまわるのも、冬にはとても似つかわしい。」といったことが述べられています。

Q.3:「朝焼け」は夏の季語?冬の季語?

正解は、夏の季語でした。

「朝焼け」は、太陽が地平線から出てくる際に、東の空が赤く色づく現象のことを指します。

▲夏の朝焼け。燃えるような赤が夏を感じさせますね。

太陽の光は、波長の短い青系から波長の長い赤系まで、様々な色の光からなっています。太陽が地平線に近い時は、光が大気を通過する距離が長く、波長の短い青系の光は散乱されてしまいます。そして、赤系の光が多く届くことになり、空が赤く見えます。これが朝焼けです。

夏は水蒸気量など気候の関係で、朝焼けがより赤く、より荘厳に見えるため、朝焼けは夏の季語となっています。ちなみに、夕焼けも夏の季語です。

Q.4:「昼寝」は夏の季語?冬の季語?

正解は、夏の季語でした。

歳時記では、夏の日中の暑さをしのぐため、あるいは寝苦しい熱帯夜の睡眠不足を補うために昼寝をすることから、夏の季語とされています。確かに、夏の暑い日に扇風機を回して、風鈴の音を聞きながらまどろむ午後……というのは気持ちがよさそうです。

▲イメージ図。床に直接布団を敷いて、薄手のタオル1枚を被って目を瞑りたい。

当然のことながら、人間は季節を問わず昼寝を楽しむ権利を有しており、季語でも夏の「昼寝」とは別に、「朝寝」という言葉が春の季語に収められています。鋭敏な季節感覚が反映されていますね。

Q.5:「山眠る」は夏の季語?冬の季語?

正解は、冬の季語でした。

「山眠る」は、中国・北宋時代の画家が残した文言に由来する季語です。

春山淡冶たんやにして笑ふが如く、夏山蒼翠そうすいとしてしたたるが如く、秋山明浄めいじょうにしてよそおふが如く、冬山惨淡さんたんとして眠るが如し

郭熙:『郭熙画譜』

四季折々の山の表情を的確に表現しています。また、春の「山笑う」、夏の「山したたる」、秋の「山よそおう」もそれぞれ季語に取り入れられています。

▲冬の山。木々も草花も眠りにつき、春の訪れを待ちます。

今回は「季語」についての回でしたので、「山眠る」を使った一句を紹介して締めたいと思います。

窓口に嵌めこまれたる山眠る

瀧井孝作


夏の暑さはやはり我慢なりませんが、季節の風情に思いを馳せれば、少しは楽しめるのかもしれません。

それではまた。次回の二択でGOもお楽しみに。

【前回の二択でGOはこちら】

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この記事を書いた人

﨑山 航志

神戸大学大学院 人文学研究科 社会動態専攻 博士課程前期課程2年。専門は社会学。主な研究テーマはVTuberという職業について。好きなアニメは『天元突破グレンラガン』、好きな漫画は『AKB49~恋愛禁止条例~』。

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