こんにちは。QuizKnock編集部です。
旬のワードをその日のうちに、さらっと解説します。
今日は「春闘」について解説していきます。
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— 朝日新聞 映像報道部 (@asahi_photo) 2017年3月15日
春闘は15日、自動車や電機など大手メーカーの経営側が労働組合の賃上げ要求に一斉に答える集中回答日を迎えました。過去4年で最も小幅の回答が相次ぐ見通しです。(く)#ベア #春闘 pic.twitter.com/TKQBxxviTb
まずは、春闘のニュースに必ず登場するワードについてクイズです。
そもそも春闘とは?
春闘とは「春季闘争」の略で、毎年2月頃(春季)に企業の労働組合が賃上げなどの要求を出す争議(闘争)を意味します。
賃上げの要求では、基本給与のベースアップを意味する「ベア」が毎年中心となり、ここで確定した賃金が翌年度の賃金に反映されます。
春闘って誰が何のためにしてるの?
春闘は雇用者(企業)、労働者(労働組合)、政府の三者の思惑がぶつかりあう場です。
労働者(労働組合)はよりよい賃金と労働条件を求めますが、雇用者(企業)はコストを抑えて安定した企業運営を行いたいと考えます。
また、政府も国内の消費を高めるため、雇用者に対し賃金の上昇を要求します。
政府が企業に賃上げを要求する春闘を官製春闘と言います。
毎年春闘は、下記の流れで進みます。
・大企業(自動車や製鉄などの大手製造業)
↓
・大企業(鉄道などの非製造業)
↓
・大企業(その他)
↓
・中小企業
↓
・最終回答
春闘は労働者の要求を雇用者がどこまで受け止められるかを議論し、最終的な回答が出されます。今年度の例では、労働組合のベア要求3,000円に対し、トヨタ自動車が1,300円と回答しています。つまり、トヨタ自動車では、今年4月以降の基本給が1,300円上昇します。
今年度は、トヨタ自動車をはじめとする各社でベアが前年度割れ(昨年よりベースアップが低い)し、官製春闘の雲行きが怪しくなってきたことがわかります。
トヨタ自動車では、基本給の上昇以外にも「第2子以降の子ども手当を従来の1.5倍の2万円に」して、社員の待遇を改善する対応を決定しています。