アミーゴス! 伊沢です。あけましておめでとうございます。
『クイズ王・伊沢拓司の読マセ推シ』、2017年一発目の連載です。気合を入れてまいります。
さてさて、冬来たりなば春遠からじですねぇ~。冬はまさに、春に向けての準備の季節。春から始まる新しい年度に向けて、いろいろな活動が大詰めを迎えますよね。受験とか。
そして、受験が終われば「大学デビュー」です。 僕はね、何を隠そう「大学デビューのプロ」なんですよ。
大学デビューなんて痛い! 恥ずかしい! とおっしゃる皆さん。 最初はそうかもしれませんが、4年も経つと気になりませんよ! 大事なのはスタートダッシュなんです。今の時期から、周りと差をつけなきゃあ、いけません。
さあ、大学に行くあなたも、それ以外のうっかりデビューし損ねてしまったアナタも、今から準備しましょう。
そう、論文を書く準備を!
大学生が、卒業に際して「卒業論文」を書くことは、みなさんもご存知かと思います。僕も昨日提出しました。
でもでも、「論文」って、よく考えると何? どんなもの? ってなりませんか??
もしかしたら、当の大学生も、「問題! 論文とは何?」と聞かれると、クリティカルには答えられないかもしれません。
内容的には、以下のようなものを想像して頂ければよいのです、が!
大学に入っても、「論文とはどのようなものか」を教えてくれる機会は、あまりありません。もしかしたら、現行の日本の教育制度下では、それは求められていないのかもしれません。
だからこそ、いま「論文」について知ることができれば、あなたは一歩抜け出すことが出来ます。大人数の中に埋もれないためにも、ここでアドバンテージをゲットしましょう! 目指せ、知的な大学デビュー!
ということで今回は、「論文とは何か?」を掴むためのクイズを用意しました。
僕が個人的に「大学学問のバイブル」だと思っている『新版 論文の教室 レポートから卒論まで』(戸田山和久)の内容に沿う形で、要点をご紹介します。レッツゴゥ!
※以下の問題は、上記の書籍を参考にしているものですが、絶対的な正解が存在する性質のものではありません。あしからず。
さてさて、クイズを解いてみて、論文、ひいては大学の学問がどんな感じのものか、少しだけ分かっていただけたでしょうか。
「学者は発見とか証明とか、実力主義っぽいところがあるのにみみっちい」って思っちゃいます? いやいや、基礎こそが大切。 学生レベルでも、「他人に読まれる」ことを前提とした文章を書くことは、今後にも役に立つ大事な練習になるはず。その点で、研究の道に進まない人にとっても卒業論文は意義深いものだと、僕は考えています。
論文についての「ちなみに」知識を、トリビアからあるあるレベルまで大放出!
・ノーベル賞の受賞に繋がる論文は、意外と分量が少ないものが多い。例えば日本人だと、江崎玲於奈のノーベル物理学賞受賞は、1ページ半程度の報告チックな論文がきっかけである。
・論文をめぐるスキャンダルというものは山ほどあるのだが、有名な例として「ソーカル事件」がある。小難しい単語を羅列した論文が多いことに警鐘を鳴らすべく、ソーカル氏が超でたらめを書いた論文を投稿したらそれが雑誌に掲載されて編集者赤っ恥、という事件である。
・野球選手の卒業論文、なんとなく読みたくなるものが多い。僕が選ぶ3大気になる論文は、『盗塁について』(青木宣親)、『真のエースの条件とは? 大瀬良大地の4年間』(大瀬良大地)、『野球に混在する曖昧さの定量化』(福谷浩司)。
ちなみにちなみに、卒論提出までにウマい結果が出なかったので、明日からも僕は研究です。もうちょっとだけ続くんじゃ(ガックリ)。