新しくものを知ったり学んだりすることは、なかなかに大変なこと。それを、デザインの力で楽しいものに変えてしまう作品を発表し続けている、デザイナーのみっけさん。
WebメディアQuizKnockでは「みっけのクイズパレット」と題し、デザインの裏側にある「ものの伝え方」「デザインの秘訣」などに迫る連載をお届けしています。
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今回は、みっけさんがこれまで手掛けてきた作品の中で、世に出ることなくボツになってしまったものを紹介します。この記事でしか見ることのできない貴重な作品の数々を、心ゆくまでご堪能ください。
文:みっけ
こんにちは、みっけです。
この連載もなんと10回目! ここまで続けられたのは読んでくださっている皆さんのおかげです。ありがとうございます。
記事の執筆は作品づくりの合間に少しずつ進めていて、作品に行き詰まったときのいい『味変』になっています。
さて、実は作品づくりは上手くいかないことも多くあり、いわゆる『ボツ』作品もたくさん眠っているんです。今回は、そんなボツ作品を、ボツにした理由とともにたくさん紹介したいと思います!
SNSのデメリット
弘法大師(空海)にゆかりのある88の霊場の名前を、同じく88あるピアノの鍵盤に乗せた作品。
面白い組み合わせでアイデア自体はとても気に入っているのですが、
あまりにも横に長すぎる!!!
とボツに。
私の作品を見る方は、ほとんどがスマホからかなと思います。
縦の画面で横に長い画像を表示するとどうしても小さくなりますよね。拡大する手間もかかるし、小さい画像に文字がびっしり……というのは見る方のストレスになるかなとボツにしました。
ちなみに、途中で「数段に分けようかな」とか「思い切って縦に回転するか!?」と思いましたが、それだとピアノらしさが失われるので潔く諦めました。
いつか個展なんてできたら、モネの『睡蓮』ばりに壁一面に展示してみたいです。
ボツにも種類がある
ドーナツのチョコと生地部分に対義語を組み込んだデザイン。2年前に作った作品ですね。
これはこれでいいのですが、
もっといいデザインにできないか……?
と思い、気付けば2年が経っていました。ということで、ボツというより「保留」みたいな感じですね。
対義語は意外なものが多く面白いジャンルなので、デザインもそれに見合う面白さにしたいのです。なので、反対の存在をモチーフにするのがいいかなと思ってます。朝と夜とか、犬と猫とか……。
いつか対義語のデザインがアップされたら「お、これがみっけの答えか」と思ってください。
私だからこそのボツ
お店の場所を調べていたとき「これってまち? ちょう?」と「町」の読みがわからず調べたことがあり、「これって地域によって違いがあるのかな?」と気になりまとめたのがこの作品です。こちらも泣く泣くボツにしました。