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午後

PM1:00:勉強再開

昼食を終え、また今回の根城であるネットカフェに戻る。四方を壁に囲まれた暗い室内を見て、若干気が滅入る。ここからが長いわけだ。

▲家に積んでいた参考書や本をいろいろ持ってきていた

受験生の頃だと、講習のカリキュラムは明確に定められている。今回はそれがあるわけではないので、自分でやるべきことを組み立てなければいけない。とはいえ、やりたいことはいくらでもあった

仕事中にメモしておいて、後で読み込んでおこうとしていた記事。これは自分のためになるから、と意気込んで数ページめくったまま、机に置かれたままになっていた本。それらに1つずつ、取り組んでいく。

午前に続いて勉強や作業に没頭していると、思いの外時間はあっという間に過ぎていった。なんだかさっきからトイレにばかり席を立っているなと思ったところ、単に時間が経っているだけのことだったりもした。集中力というのは、案外些細な環境や、身の置き方でどうにかなるものなのかもしれない。

PM4:00:休憩をしつつ、勉強を続ける

夕方になる頃には、下手をすれば数カ月もほったらかしにされたまま、私を責め続けていた本も読み終え、まだあれも、これもとやりたいことが溢れていた。

そういえば、ここのところは生きているだけで「できなかったこと」ばかりが積み上がっていくような感覚があった。周りのみんなは必死に何かのプラスを積み上げているように見えるのに、自分はどうやってもそれに並べないなとも。

それでも、少なくとも今日この日のチャレンジでは「自分も頑張れた」かけらのようなものを作れた気もする。ひとまずは、人に追いついたりなどとは考えなくていいかもしれない。小さなことでも得られた確かなプラスは、私という個人にとって何より大切なことだ。

PM6:00:勉強に一区切りつけ、家へと向かう

幾度か休憩を挟みながら勉強を続けていると、気がつけば時計の針は18時を回っていた。予備校での夏期講習もこれぐらいの時間までだったので、ここで一度切上げネカフェを退出する。

帰宅

PM7:30:家に到着。夜ご飯を食べてしばし休憩

当時は夏期講習の後、河合塾の自習室に入って勉強を続けることもあったが、今回はひとまず家に帰ることにした。

夜ご飯まで実家での食事を再現する気は起きなかったので(この頃にはもうそんなものもいらない気がした)、空腹はコンビニで適当に買ったおにぎりで満たす。

PM8:30:勉強再開。自分の勉強法を思い出す

宅浪に近いような生活をしていたこともあって、家で勉強する機会も時間も当時は多かった。実家にいたときはリビングのこたつに向かい合っていたが、今回はワンルームの自宅の机の前に座る。当時、どんな勉強していたかを思い出す。

▲実家での勉強は、邪魔してくる猫との戦いだった

その頃、家での勉強でお気に入りだったのが、ルーズリーフを使った勉強方法だった。

勉強方法といっても大層なものではなくて、ただ歴史の用語や英単語など、自分が覚えていない言葉を両面びっしりと埋まるまで書き連ねていくものだ。「書いたことすらない単語は試験でも思い出せないだろう」との思いで取り組んでいたものだったが、今考えても、もっと効率の良い勉強方法はあった気がする。暗記科目でしか使えないし

それでも、文字でビッチリと埋まったルーズリーフは確かに私に達成感を与えてくれたし、受験期を通じて積み上がっていくそれは私に自信をくれた。今回も、夜はせっかくなのでその形で少し勉強してみることにした。受験期の頃はこれがルーティン化していたからか気にならなかったのに、今やるとこれが案外時間がかかる。気になる派生情報などを調べながらやると尚更だ。

▲文字で埋まったルーズリーフがたまる快感

ひととおり終えると、程よい満足感に包まれる。その後はまた本をしばらく読み、この日のチャレンジを終えることにした。

PM11:30:この日の勉強を切り上げ、就寝

普段夜にはスマホを意味もなく開き、夜が更けるまで時間を潰すものだが、この日はなんだかもったいないような気がして、そのまま寝てしまった。

終わりに

こうして、この日は終わりを迎えた。何より達成感があったし、意外とやれるもんだなとも思った。始める前は、「今の自分ができていないこと」がわかればいいと考えていたが、これは収穫だった。私に限らず、たいていの人間は自分で自覚しない形でも、何かしら頑張っているものだろう。それはそう。

一方で、これを毎日続けていたのは我ながら大変なことだとも。あらためて、もしこれを読んでいる受験生がいたら、今の自分を本当に誇って良い。無論、受験生じゃなくても毎日何かに取り組み続けている全員に、私はまだまだ勝てる気がしない。

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この記事を書いた人

志賀玲太

志賀玲太です。東京藝術大学美術学部芸術学科を卒業。なんだかよくわからない記事を書きます。大概のことは好きです。

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