解説
正解は「ラクダ」でした。
ヒント1:鼻の穴を自由に開閉できる
ラクダの体には、砂漠のような過酷な環境でも生きていける様々な秘密があります。
例えば、ラクダの鼻の穴は自由に開けたり閉じたりすることができます。これは、砂漠の砂が体内に入ることを防ぐためだといわれています。まつ毛や耳にも長い毛が生えていますが、これも同様に目、耳を砂ぼこりから防ぐためです。
また、目には瞬膜とよばれる眼球を覆う透明な膜をもっています。この膜は左右方向に動き、閉じることで防塵ゴーグルのように目を保護することができます。
これにより、砂嵐のような場所でも視界を遮ることなく活動できるのです。
ヒント2:一度に100リットル以上の水を飲める
人間の場合、水を一滴も飲まないと、4~5日程度で死んでしまいます。対してラクダは、激しい運動をしなければ水分補給せずに10日以上生きられるといわれています。また、水を飲まずとも一日に100キロメートル以上もの距離を歩くこともできます。
その一方で、水を飲むときには一度に100リットル以上も飲むことができます。では、その大量の水分を、体内のどこに蓄えておくのでしょうか?
ラクダが飲んだ水は血液中に吸収されます。ほかの哺乳類も水分を血液中に吸収しますが、ラクダは特に多くの水分をためることができます。
ふつう血液中の水分が多くなると、赤血球がその水分を吸収していき、やがて破裂してしまいます。しかし、ラクダの赤血球は2倍程度に膨らんでも破裂しません。そのため、より多くの水分を蓄えることができるのです。
また、ラクダの血球は楕円形になっています。そのため、水分が補給できずに血液が濃縮し、血管が狭まってしまう場合でも、その形のおかげでするすると通り抜け、血液を循環させることができます。
ヒント3:コブは脂肪のかたまり
ラクダのコブには脂肪が詰まっています。このコブは体に必要な栄養を貯めるタンクのようなもので、食料がなく栄養不足のときは、その脂肪をエネルギーに分解して使っていくのです。
もしラクダを見かけた場合、コブの大きさにも注目してみましょう。大きければ大きいほど、そのラクダが栄養をたっぷり蓄えていることがわかりますよ!
このコブは他にも、直射日光を浴び続けることによって体温が上昇するのを防ぐ断熱材の役割も持っています。さらに、脂肪を背中の一カ所のみに集めることで、体全体に脂肪があるときよりも体の熱を逃がしやすくなっています。まさに、一石三鳥のコブなのです!
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ次回の「今日の一問 理科編」にも挑戦してくださいね!
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