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解説
正解は江戸時代の画家・伊藤若冲でした。
ヒント1:京都・錦市場のシャッターに作品が描かれている
京都にある錦市場のお店のシャッターには、若冲の作品が描かれています。錦市場は400年以上の歴史を持つ商店街で、今日でも「京の台所」として親しまれています。
若冲は錦市場の青物問屋の家に生まれたといわれています。青物問屋とは、野菜や果物などを青果店などに卸す問屋のこと。営業に関する争議を若冲が解決したという逸話も残っており、錦市場ととても縁の深い人物だったのです。若冲は野菜をモチーフとした作品も残しているのですが、このような生い立ちが深く影響しているのかもしれませんね。
ヒント2:飼っていた鶏を観察して絵を描いた
ヒント3の『動植綵絵』の中の一つ『群鶏図』のように、伊藤若冲は鶏をモチーフとした作品を多く残しています。彼は自宅の庭で鶏を何十羽も飼い、よくそれらを観察して絵を描いていたといわれています。
たくさんの鶏がそれぞれの動きをともなって描かれており、確かにいきいきとした鶏たちの様子を観察して描いたということが実感できますね。
ヒント3:連作画『動植綵絵』が有名
若冲は30幅に及ぶ連作画『動植綵絵』を長くにわたって描きました。これは若冲の代表作として名高く、植物や鳥、魚などの自然のいきいきとした様子が繊細な筆致で描かれています。
描かれているのは実際の動植物だけでなく、『動植綵絵』の中の一つ『老松白鳳図』は想像上の生き物である鳳凰を描いています。羽の部分にはハートマークのような模様が描かれており、かわいらしですね。
若冲は、没後200年である2000年に京都国立博物館で行われた展覧会を皮切りに現代でも多くの人に知られる人気の画家となりました。実際に動いているところを想像できるかのような生き物たちの生命感に魅了されますね。
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