なまじお金を持っていたせいで、役に立たない品をぼったくられてしまった。
こんにちは、服部です。
上の例文、後半部分を読めば「ぼったくられて残念だったんだなあ」という流れはわかりますから、多くの方はそれでおしまいでしょう。
でもちょっと待ってください! 私はなんと気付いてしまったのです。
「なまじ」とはどういう意味で使われているんでしょうか?
本来、お金を持っているというのは嬉しいことですね。
しかし、その嬉しさに舞い上がってしまい、店員さんのノリに持っていかれて、ちょっと高い品を買ってしまいました。なんとそれが全然役立たずだったというわけです。
お金があるという喜ばしい状況だったはずなのに、結果はよろしくない。
ところでですよ、超大金持ち・億万長者なら、多少ぼったくられてもそうは気にしませんよね。つまり、この文を書いた人は、そこまで大金持ちではないけど、ボーナスが出たりしてお金が半端にあるわけです。
調べてみると、「なまじ」や「なまじっか」には「中途半端」といった意味があります。
しかし、単に中途半端なだけではなくて、「本来は良いことだったのに、中途半端なせいで悪い結果を招いてしまった、かえってそうでない方がよかった」というニュアンスが含まれています。
この例文だと、「半端にお金があったせいで役立たずなものを買ってしまった、お金を持っていなければよかったのだ」ということですね。
私たちQuizKnockのライターは、物事をわかりやすくカンタンに説明できるように心がけています。しかし、どれだけ「わかりやすく」と気を付けていても、やはり難しい言葉を使ってしまうことがあります。
せっかく読んでいるみなさんには、「なまじ言葉だけ見たことがあるせいで、まったく違う意味で使って恥ずかしい思いをした」なんてことにはなってほしくないです。意味が正しく通じる用法を身に付けていきませんか?
今回は、過去のQuizKnockの記事の中から、勘違いしがちな言葉をピックアップしてみました。果たしてみなさんは、ちゃんと意味がとれていたでしょうか。