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こんにちは、小林です。

先月14日、文部科学省から小学校・中学校の学習指導要領の改訂案が発表されました。歴史の教科書から「鎖国」という言葉が消えたり、小学5年生から英語が正式な教科になったりといった話題は、皆さんも耳に挟んだのではないでしょうか? ちなみに、こちらからデータをダウンロードして読むことができます。

そんな話題の改訂とは別に、漢検一級を保持する私が注目したいのが、学年別漢字配当表の改訂です。

2010年11月、中学校・高等学校までに習うべきとされる常用漢字表が改訂され、それまでの1945字から2136字にボリュームアップしました。

その影響を受けて、これまで中学校・高等学校で習っていた一部の漢字を移行する形で、小学生が習う漢字が1006字から1026字に増えたのです。また、各学年で習う漢字がおよそ等しくなるように、一部の漢字は学年配当が変更されました。

 

IMG_396220字の分だけ、彼の自由時間は奪われてしまったのです。

 

1989(平成元)年の改訂以来、小学校で習う漢字は1006字のまま固定されてきました。その理由は、これ以上習う漢字を増やすと小学生の大きな負担になってしまうから、というもの。しかし今回、社会の教科書などで小学校では習わない漢字が多く使われている現状に対応するため、20字の増加が踏み切られたのです。

それでは、具体的にどんな漢字が教育漢字表に追加されたのか、また、習う学年を変更されたのか。クイズ形式でいくつか見ていきましょう。

 

小学校で習う漢字は今回の改訂で1026字になる見込みですが、中には実用性が今一つにもかかわらず教育漢字表に存続しているものや、よく使われるにもかかわらず常用漢字のままの漢字もあります。

たとえば、もはや現代の子どもがその姿を生で見ることはないであろう「」は、小学六年生で習います。もっぱら「汽車」「汽船」「汽水」の3つの言葉でしか使われない「」は、なんと小学二年生に配当されています。

一方、小学校の歴史の教科書にもごく当たり前に登場する「江戸時代」の「」などは、依然として中学校で習う常用漢字のままです。

 

小学四年生の段階ですべての都道府県を漢字で書けるようになるなど、今回の学年別漢字配当表の改訂は実りのあるものになりそうですが、上のように少しだけ詰めが甘いと言わざるを得ないのかもしれません。

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この記事を書いた人

小林 逸人

東京大学文学部を卒業。現在は記事の執筆等は行っていません。

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