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コジマです。

ファミレスで飲み物を頼んだときに入っている、ゴロッとしていてくぼみがある四角い氷。

このくぼみ、よく考えると不思議だ。家の冷蔵庫で作った氷がこんな風にくぼむことはまずないのに、ファミレスでは絶対にくぼんでいる。どうしてだろう。

答えは「透明度」にあった

家庭用の製氷機のように水を溜めて凍らせると、その中に紛れ込んだ細かい気泡やチリなどの不純物がそのまま氷に閉じ込められてしまう。不純物が多い氷は透明度が低く、また溶けやすいので飲み物がすぐに薄まってしまう。

ファミレスなどで提供される氷が、溶けやすくては困る。そこで、透明度が高い、すなわち不純物が少ない氷を製造する方法を採用しているわけだ。

この方法は「セル方式」といい、どのメーカーの業務用製氷機でも使われている。

伏せるように置いた氷の型に向かって、下から水を噴き上げながら凍らせていく方法だ。

セル方式で水を流しながら固めた氷は、外側からじっくり凍っていくので不純物が少なく、透明で硬い飲み物にピッタリの氷になるのだ。

セル方式では、水の噴き出しの近くは凍らないので、完成したブロック状の氷は1箇所だけ穴が開いたようになる。これがくぼみのある氷の正体というワケ。


水は簡単に流れ落ちるもの。しかし「型をひっくり返して水を当て続ける」という、文字通り逆転の発想を取り入れることでできたのが、ファミレスの穴付き氷だった。

今度氷入りの飲み物を頼む機会があったら、全部飲み干したあとに氷をじっくり見てみよう。裏に潜むアイデアを知った今なら、より透き通って見えるかもしれない。

参考文献

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この記事を書いた人

コジマ

京都大学大学院情報学研究科卒(2020年3月)※現在、新規の執筆は行っていません/Twitter→@KojimaQK

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