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サムネイル画像出典 / Via NASA

こんにちは、イナです。

今夜(2024年9月17日)は十五夜。お月見をする人も多いのではないでしょうか? 

月といえば、私も小さい頃にお月さまに住んでみたいと思ったものです。しかし、それは子供が考える夢物語……と思いきや、もうすぐ人類が月に住む日がやってくるかもしれません! 

実は現在、人類が月に行くというロマンあふれる計画が進んでいるんです。今回は、月面探査プロジェクト「アルテミス計画」について解説します。

▲月から「お地球見」をする日が来るかも? 

(注意:この記事の内容は執筆時点(2024年9月)での情報です。)

そもそもアルテミス計画って?

アルテミス計画はアメリカ航空宇宙局(NASA)が主導する国際的な有人月面探査のプロジェクトです。火星探査の拠点の形成を視野に、持続的な月面基地を作ることを目的としています。

「持続的な月面基地を作る」とはすなわち、月での住環境を整えること。もちろん、この基地は研究に用いる施設であって、私たちが住んで生活するような「月の街」ではありませんが、人が地球以外の星に一定期間住むというのはSFに描かれた世界のようですね。

人類が月に行くまで

アルテミス計画にはいくつかの段階があり、現在も進行しています。

2022年には最初のミッション「アルテミス1」が実行され、ロケットで打ち上げた宇宙船によって無人での月の周回と帰還を成功させました。

来年(2025年)に予定されている「アルテミス2」では、有人での月の周回を目標としています。

そして、2026年9月にはさらなるミッションの「アルテミス3」として宇宙飛行士の月面着陸が計画されています。これによって、20世紀に実行された「アポロ計画」から半世紀ぶりに人類が再び月面に降り立つことになります。

▲アポロ11号の月面着陸

計画は「月に行く」以外にも! 

アルテミス計画では、月の周回飛行に始まるメインのプロジェクトのほかにも、それを実現させるために必要となる物資の輸送の整備や観測機器の開発を行うプロジェクトも進められています。

たとえば、月の周回軌道上に「ゲートウェイ」と呼ばれる新たな宇宙ステーションを建設することが予定されています。ゲートウェイは月面探査の中継基地として運用され、火星有人探査に向けた拠点として活躍することも期待されています。

こうしたミッションを段階的に進めていき、月の居住環境を整備して月面探査の拠点を作っていきます。

アルテミス計画にはNASA以外にも多くの民間企業が関わっており、日本も例外ではありません。

JAXAとトヨタは、人が乗りこめる月面探査車の「ルナクルーザー」を共同開発しています。ルナクルーザーは内部に居住空間を備えており、月面の過酷な環境でも約1カ月にわたって探査し続けられるそうです。

トヨタのような大企業以外に、宇宙に特化したベンチャー企業も関わっています。宇宙スタートアップ企業のispaceアイスペースは日本初の月面探査プログラム「HAKUTO-R」を運営しており、月の砂の採取を目指して、早ければ今年の冬にも同社が開発した探査機が打ち上げられる予定です。

日本人が月に行くかもしれません

日本がアルテミス計画へ協力することを明確にするため、文部科学省とNASAは月探査協力に関して共同宣言に署名しています。今年4月には、日本人宇宙飛行士の月面着陸が共通の目標であることも発表されました。

アポロ計画の月面着陸では全員がアメリカ人だったため、これが実現するとアメリカ人以外で初めての月面着陸となります。

日本人が月に行く未来があるとは、何とも夢のある話ですね。


アルテミス計画について少し理解が深まったでしょうか。それでは、今回の復習にクイズを1問出題します! 

阿倍仲麻呂からジュール・ヴェルヌに至るまで、古今東西の人々が月に思いを重ねてきました。今夜はアルテミス計画に思いを馳せながらお月見をしてみるのはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

イナ

東北大学理学部化学科2年のイナです。好きなものは料理、謎解き、漢字、インターネットなど。日常を豊かにする(かもしれない)記事を書いていきたいです。

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