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クイズの解説
Q.1:その上あたりは墓の中のようにしんと静まり返って、たまに聞えるものと云っては、ただ罪人がつく微 な嘆息ばかりでございます。
この一文が登場するのは、芥川龍之介の代表『
こちらの場面では、主人公の大泥棒・カンダタが落ちた地獄の様子が描写されています。しんと静まり返った暗闇の中、「血の池」や「針の山」といったいかにも恐ろしげな地獄の景色が登場します。
もう一つの選択肢『
Q.2:「けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。」
こちらは、宮沢賢治の童話『銀河鉄道の夜』に登場する一文でした。『銀河鉄道の夜』は、2人の少年・ジョバンニとカムパネルラが不思議な列車に乗って旅をする物語。「けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。」というのは、他の乗客が降りてカムパネルラと2人きりになったとき、ジョバンニが言った言葉です。
『銀河鉄道の夜』では、実在する星や星座の数々が美しい描写とともに登場します。この言葉の前には、
「僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなの幸のためならば僕のからだなんか百ぺん
灼 いてもかまわない。」
というジョバンニのセリフもあります。
もう一つの選択肢は、太宰治の代表作『人間失格』でした。周囲に馴染めない男が破滅していく様子を、本人の手記という形でつづっています。
Q.3:「今でも別におまえのことを怒ってはいないんだ。」
この一文が登場するのは、
ちなみに井伏鱒二はこの小説を何度か書き換えており、この最後の場面を丸ごと削除してしまったこともあるそうです。山椒魚とカエルがいがみあったまま終わるというのもなんとなくモヤモヤしそうですが、作者ならではのこだわりがあったのかもしれませんね。
もう一つの選択肢は、
Q.4:早速起き上って、毛布 をぱっと後ろへ抛 ると、蒲団の中から、バッタが五六十飛び出した。
こちらは、夏目漱石の代表作『坊っちゃん』の一場面。教師として田舎の中学校に赴任した坊っちゃんは、生徒たちからさまざまなイタズラを仕掛けられます。布団の中に大量の虫を入れるとは、なんとも手荒ですね……。
作中には、坊っちゃんが温泉の帰りに団子を食べ、翌日そのことを黒板に書かれてしまうというエピソードも登場します。「温泉」というのは、愛媛県松山市にある道後温泉のこと。松山市ではこの話にちなんだ「坊っちゃんだんご」という銘菓も売られています。
もう一つの選択肢『野菊の墓』は、小説家・
Q.5:「天までとどけ、一、二、三。」
最後は、
子どもたちが運動場で体操をしていると、大きな「くじらぐも」が空に現れます。子どもたちがこの「くじらぐも」に飛び乗ろうとする場面で叫ぶのが、「天までとどけ、一、二、三。」という言葉です。
もう一つの選択肢『白いぼうし』はあまんきみこ作の物語で、こちらも小学校の国語の教科書に載っています。タクシー運転手の松井さんが体験した、ちょっぴり不思議で心温まるお話を描いています。
最後まで解説を読んでいただき、ありがとうございます。次回の「二択でGO」もお楽しみに!
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