解説
正解は「レッサーパンダ」でした。
ヒント1:「6本目の指」が存在する
レッサーパンダの指の数は人間などと同じ5本ですが、5本すべてが同じ方向に生えています。
しかしその代わりに、手首にある種子骨という骨が発達しています。5本の指とは向かい合わせの位置にあり、骨の突起の大きさは指の第1~第2関節ほど。種子骨自体を動かすことはできませんが、この骨を親指のように使うことで、リンゴや竹の葉などを器用につかみ、食事ができるのです。
ヒント2:威嚇の際は2本足で立つ
レッサーパンダといえば、千葉市動物公園の風太くん。2005年頃に背筋を伸ばして2本足で立つ姿が有名になり、一世を風靡しました。しかしながら、2本足で立つことができるのは風太くんだけではありません。基本的にレッサーパンダはすべて同じように立つことができます。
上手に立てる理由は、その歩き方にあります。レッサーパンダは立つ際、つま先からかかとまですべてを地面に着けています。これは蹠行性と呼ばれる歩行の形式で、人間と同じ歩行方法です。これにより安定して直立することができるのです。
威嚇をするとき以外にも、エサが欲しいとき、周囲を警戒するときなどに立ち上がる姿が見られますよ。
▲しっかりと立っています
ヒント3:もともとの呼び名は「パンダ」
パンダといえば、上野動物園などで見られる白黒のクマ、ですよね。ですが以前は、このレッサーパンダこそが「パンダ」と呼ばれていました。
1825年、西洋人がネパールにて赤褐色の毛を持つ動物を見かけます。その名前を現地の人に尋ねると、ネパール語で「竹を食べるもの」を意味する「ネガリャポンヤ」という答えが返ってきました。この言葉が訛っていき、この動物は「パンダ」と呼ばれるようになっていきます。
しかし、1869年に白黒のクマが発見され、「大きなパンダ」を意味する「ジャイアントパンダ」と名付けられます。すると、ジャイアントパンダは次第に有名になり、パンダといえばこちらを指すようになっていきます。
その結果、もともと「パンダ」と呼ばれていた動物は「小さい」「劣った」などの意味を持つ“lesser”をつけ、「レッサーパンダ」と呼ばれるようになったのです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ次回の「今日の一問 理科編」にも挑戦してくださいね!
【前回の理科編はこちら】
【あわせて読みたい】