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こんにちは。藝大に3回合格したはぶきです。

今週の「今日の一問・音楽編」は趣向を変えて、東京藝術大学・音楽学部の入試を体感していただきます。

音楽基礎能力を測るためのテスト「楽典」の過去問を参考に、実際の試験よりは少し易しめのクイズを作ってみました。それでは、今週もレッツトライ!

ポイントその1:「♩=60」は「四分音符=1秒」ということ

まず、楽譜の最初にある「♩= 60」という記号に注目します。これは「四分音符(♩)1拍をテンポ60で演奏する」つまり「1分間に四分音符が60個入る速度」という意味です。

まとめると、「1拍(四分音符1つ)が1秒である」と理解できます。

ここまでわかれば、あとは拍を数えていきましょう!
  • この曲が4分の4拍子(=1小節に四分音符が4つ)であること
  • アウフタクト(弱起)があること

を踏まえると、以下のように計算できます。

※アウフタクト:曲が1拍目以外の拍から始まること

だから、答えは「32秒」だ!……と思ってしまいそうですが、ここでリピート記号のことを思い出していただきたいのです。

ポイントその2:リピート記号があるので「×2」

曲の一番最後についている点が2つの記号、これがリピート記号です。

▲これ。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のタイトルにもついてますね

どこかの小節の最初に同じような点が2つの記号があれば「2つのリピート記号に挟まれた小節をもう一度演奏する」という意味になりますが、今回は見当たらないので、「曲の最初に戻り、全く同じフレーズを2回繰り返す」ことになります。

以上より、32×2で「64秒」が正解となります。


今回は単純なリピート記号の問題でしたが、実際の入試問題では途中でテンポや拍子が変わったり音楽用語の意味がわかっていないと秒数が数えられないような曲が出題されます。

この問題、実際に出題されると時間がかかって面倒なんですよね……。

「本物も解いてみたい!」と思った方は、藝大入試サイトで公開されている過去問から、ぜひいろんな楽典の問題を解いてみてくださいね。

それでは、次回の「今日の一問・音楽編」もお楽しみに!

【前回の「今日の一問・音楽編」はこちら!】

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この記事を書いた人

はぶき りさ

東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、同大学別科オルガン専修を経て、同大学音楽学部器楽科オルガン専攻3年。世界で何千年も生き続けている「音楽」という文化に、少しでも興味を持ってもらえるような記事を書けたらと思います。よろしくお願いします。

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