問題の解説
第1問
【近く水星磁気圏探査機「みお」などが実施予定の、「惑星の重力を利用し惑星探査機などの速度や方向を変える航法」を、「スイング」という言葉を用いて何と呼ぶでしょう。】
正解は「スイングバイ」でした。
4月10日午後、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の水星磁気圏探査機「みお」と、ESA(欧州宇宙機関)の水星表面探査機「MPO」が、地球の重力を利用し軌道を変える、スイングバイ(swing-by)に挑みます。
スイングバイとは、地球など惑星の重力を利用して、探査機や宇宙船の速度や方向を変える技術です。過去には「はやぶさ」や「はやぶさ2」でも、スイングバイが実施され話題となりました。
「みお」「MPO」では、合計9回ものスイングバイが予定されており、今回はその1回目となります。なお、両機が水星周回軌道に入るのは、2025年12月の予定です。
第2問
【新型コロナウイルスに関する研究に活用するため、予定を前倒しして2020年度から試験利用を開始することになった、次世代スーパーコンピューターの名称は何でしょう。】
正解は「富岳」でした。
文部科学省は7日、開発中の次世代スーパーコンピューター「富岳」について、2020年度から試験利用を始めると発表しました。
「富岳」は、かつて世界一の計算速度を誇ったスーパーコンピューター「京」の後継機で、2021年度からの運用に向けて開発が進められてきました。
しかし昨今の新型コロナウイルス感染拡大を受け、治療薬候補を探したり、外出自粛要請に伴う感染状況の変化予測などに活用するため、予定を前倒しした形になります。
なお、現時点での「富岳」の計算能力は目標の1割から2割程度ですが、それでも「京」と比較して4倍以上の計算能力があるとのことです。
第3問
【新型コロナウイルスの感染拡大に喘ぐスペインで、経済の立て直しに向け導入が決定と報じられた、「最低所得保障制度」を何というでしょう。】
正解は「ユニバーサル・ベーシック・インカム」でした。
5日、スペインのナディア・カルビニョ経済大臣が、ユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI)の導入を決定したと報じられました。なお、終了期限を設けないものになるとのことです。
UBIとは、国が無条件ですべての国民に一定額を支給し、最低限の所得を保障するという制度です。
UBIについては、先月18日にはイギリス議会でも取り上げられています。その際にジョンソン首相は、新型コロナウイルスに関連した景気対策として、考慮すべきアイディアのひとつであると述べています。