2026年8月、QuizKnockが主催する高校生以下向けクイズ大会「ハイスクールクイズバトル WHAT 2026」が開催されました。
過去最多となる2,531名が参加した今大会、全国から参加した強豪を押しのけて見事優勝したのは、灘高等学校2年の土岐龍惺さんです。
そんな土岐さんへ、「WHAT 2026」の大会長として2日間の熱戦を見届けた東言がインタビュー。この記事では、「WHAT」にどのように挑み優勝したのか、そして土岐さんのクイズとの向き合い方についてお届けします!
5回目の出場で手にした優勝
「ハイスクールクイズバトル WHAT 2026」優勝おめでとうございます。まずは、優勝したことへの感想を教えてください。
1日目の早押しラウンドで早々に失格リーチとなってしまったり、2日目のボードクイズで敗退してしまったりと苦戦が続いていたため、優勝できるとはまったく思っておらず、素直にとても嬉しいです。
▲表彰式の様子
土岐さんは過去にも「WHAT」に参加されていて、2nd dayに出場された年もありましたよね。初めて参加した年のことや、これまでのご自分の戦績を振り返って、どんなことを感じたか教えてください。
「WHAT」には第1回から毎回参加していて、今年で5回目の参加になります。特に第1回にあたる2022年の大会は私にとって初めてのクイズ大会だったため、とても思い入れのある大会です。
2024年大会では、今回と同じように敗者復活戦から勝ち上がり、1on1まで進出することができました。当時の自分にとっては望外の結果で、とても驚いたことを覚えています。
▲WHAT 2024に出場した土岐さん
敗者復活からの逆転劇の裏側
今大会で、各ラウンドにどう取り組もうと考えていたか、事前に考えていたことがあれば教えてください。
「WHAT」の問題は聞いているだけでおもしろいので、勝ち負けを意識しすぎず、とにかく楽しむことを目標としていました。
今年の1日目で行われた100問4択クイズでは、大阪会場2位という優秀な成績を収められましたよね。土岐さんは過去大会でも4択で上位につけていますが、対策したことなどがあれば教えてください。
4択クイズは、その形式の性質上、物事の名前を正確に覚えているかどうかはそこまで問われないため、クイズの勉強をするというよりも、日々の生活でさまざまな情報に触れることを意識しています。
なるほど。そのあと2日目へ進出されますが、今大会では、準決勝の50問早押しボードクイズで一度敗退されましたね。ボードクイズを終えて、どんな気持ちでしたか?
ボードクイズはまったく噛み合いませんでした。問題はどれもおもしろいのに私が答えられる問題は少なく、ずっともどかしい気持ちでした。
一方で、敗者復活戦の第2ラウンドで最後の5問のうち4問を押して大逆転を決めていたのが僕にとっては印象的でした。「クリニカルパス」の問題を誤答してからは失格リーチという厳しい状況だったと思いますが、そこからどのような気持ちで戦っていましたか?
敗者復活戦もあまり調子はよくありませんでしたが、相手に正解されて負けるくらいなら自分の誤答で負けよう、という気持ちでずっと戦っていたため、それがリーチをかけられてからの問題でうまくはまってくれたのかな、と思っています。
▲2日目 敗者復活戦 第1ラウンドの様子
ルールによって、考えることも変わった
決勝第2ラウンドの1on1では、2問目から5問目まで、サイドアウトを含めて4問連続で正解していました。この連答は、今大会を通じて意図していたプレイングでしたか? あの流れの中で意識していたことがあれば教えてください。
決勝の第1ラウンドで早く抜けられたこともあり、リラックスした状態で臨めました。1on1はいかに序盤でリードするかが重要だと思っていたので、石塚くんが誤答した際にここが勝負どころだと思い、攻めました。それがうまくいき、4-0となってからは気を楽にして戦うことができました。
▲2日目 決勝戦 第1ラウンドの様子
Finalラウンドの「20ポイントサバイバルクイズ」は、自分専用問題を誤答すると逆に相手へ専用問題を渡してしまうリスクがありました。
実際、土岐さんの「産地リレー」の誤答から有働さんが「共有結合」を誤答し、土岐さんが有利になる展開もありましたね。その後の「カール5世」の問題をスルーしたとき、どのようなことを考えていましたか?
実際のところ、カール5世という解答も思いついてはいたのですが、1つの誤答で大きく流れが変わる最終盤の展開で押しに行くほどの自信はなく、スルーしました。その後の2問を正解することができたため、結果的にはそれほど悪い判断ではなかったのかな、と思っています。
その直後にウイニングアンサーとなった「3本」は、自信を持って押せるタイプの問題ではなかったのではとお察ししますが、ここで決めようと思った理由があれば教えてください。
ウイニングアンサーとなった「3本」の問題は、ある程度の自信がありました。また、早押しラウンドの問題群を聞いていて、次にこの問題よりも自信を持って解答できる問題が来る可能性はそれほど高くないと思ったため、押しに行こうと決意しました。
なるほど、知識の面でも戦略の面でも、取るべくして取ったウイニングアンサーだったわけですね。
同期3人で戦った決勝への思い入れ
大会中、特に印象に残っているシーンはありましたか?
やはり、同期3人での決勝が特に印象に残っています。2人とも中1の頃から知っていて、ずっと切磋琢磨してきた仲だったので、このような大きな大会の決勝で戦えたことがとても嬉しかったです。
ほかの2人も、過去のWHATで印象的なプレーを残してきた強力なプレイヤーですよね。クイズでは正々堂々と勝負しつつも、優勝が決まったときにお互いを称え合っていたのが、僕も記憶に残っています。
▲優勝を称える村蒔さん(西大和学園高等学校・2年)(中央)と有働さん(開成高等学校・2年)(右)
優勝トロフィーに選んだ1問は?
優勝トロフィーに刻印するクイズと、その問題を選んだ理由を教えてください。
「May the Force be with you」の問題です。
毎年5月4日は「スター・ウォーズの日」とされていますが、そのゆえんとなった、映画「スター・ウォーズ」シリーズに登場する有名なフレーズは何?
答え:May the Force be with you
フォースと共にあらんことを
「WHAT」では、クイズの勉強で得た知識だけではなく、生活の中で偶然得た知識も活かして正解したいと思っていたため、そのような問題の中から選びました。
中でもこの問題は、英語での解答に自信が持てない中、日本語で答えるという選択肢を思いついたことで正解できた問題で、結果的に優勝に近づく1つの大きなポイントとなったため選びました。
シンキングタイムの中で、クイズの答えだけでなく、正解にできる答え方まで考えていたということですね。土岐さんは全体的に冷静なプレイングを続ける中、この問題を正解したときはほっとした顔が見えたようにも思います。
これまでのクイズと、これからのクイズ
WHATの話から少し離れる質問もさせてください。土岐さんがクイズを始めたきっかけはなんですか?
小さい頃からクイズ番組やQuizKnockの動画などをよく見ていて、中学校に入ったらクイズをしてみたいな、と思っていました。その後、無事クイズ同好会のある灘校に入学できたため、以降ずっとクイズをしています。
土岐さんがクイズをするうえで、大切にしていることや意識していることはなんですか?
問題をしっかりと聞き、じっくりと考えることです。
クイズの問題は、作問者が何かに対して面白さや出題価値を感じたときに作られると考えているので、それに気づかないまま問題を聞くのはあまりにもったいない、という思いから、1問1問についてしっかりと考えながらクイズをすることを意識しています。
では、クイズ大会に出場する際は、どのような気持ちでのぞみ、挑戦しているか教えてください。
せっかく大会に出場しているのだから、1問でも多く嬉しい正解をしたい、1つでも多くおもしろい物事を知りたい、という気持ちで臨んでいます。
勝ち負けだけにこだわらず、クイズを楽しむことを第一にしているということですね。僕も見習いたいです
最後に、これからの目標を教えてください。
プレイヤーとしての具体的な目標はあまりありませんが、サプライヤー(クイズの問題文を作ったり、クイズ大会を開いたりする人)としては、「WHAT」に出ているようなおもしろい問題を作り続けたいと思っています。
今後競技クイズにどれほど力を入れていくかはわかりませんが、クイズを楽しむことは、ずっと続けていきたいと思っています。
白熱した大会を動画でもどうぞ!
大会の模様については、YouTubeチャンネルでライブ配信のアーカイブを公開しています。ぜひ、驚異の知識量と判断力がぶつかり合う、白熱の戦いをご覧ください!
【「WHAT 2026」現地レポートはこちら】
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