解説
正解は「マグネシウム」でした。
▲単体のマグネシウム
ヒント1:二酸化炭素の中でも燃え続けます。
マグネシウムは、二酸化炭素の中でも燃えます。紙や炭といった物質は燃える際に酸素が必要であるため、二酸化炭素の中で燃えることはありません。一体これはなぜでしょうか。
答えは、マグネシウムが酸素と非常に結びつきやすいからです。周囲に二酸化炭素しかない場合でも、マグネシウムが二酸化炭素の分子から酸素原子を奪って燃えるのです。このとき、二酸化炭素は酸素原子をマグネシウムに奪われて炭(炭素)に変化します。
▲酸素と炭素の結びつきも強いのに……
ヒント2:豆腐を作る際の「にがり」に含まれています。
にがりとは、豆乳から豆腐を作る際に用いる凝固剤のことで、口にすると文字通り苦みを感じます。主成分は塩化マグネシウムという物質で、海水から食塩や塩化カリウムなどを取り除くことで作られます。
では、どうして豆乳ににがりを加えると、豆乳が固まって豆腐となるのでしょうか。豆乳には、大豆由来のたんぱく質であり、水中ではマイナスに帯電するグリシニンが含まれています。一方にがりにはマグネシウムイオンなどプラスに帯電する成分が多く含まれています。豆乳ににがりを加えると、プラスに帯電する部分が、マイナスに帯電するグリシニンと電気的に結合してまとめあげるため、固まって豆腐になるのです。
▲つまり、イオンが大切な役割を果たしている。
ヒント3:滑り止めの「タンマグ」に含まれています
野球やボルダリングの選手が手に白い粉をつけているシーンを見たことはありませんか? あの白い粉の主成分は炭酸マグネシウムという物質です。炭酸マグネシウムには水を吸う性質(吸水性)があるため、手に汗をかいていても滑ることなく競技に集中できるのです。
最後まで読んでいただきありがとうございました! ぜひ次回の「今日の一問・理科編」にも挑戦してくださいね!
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