問題の解説
第1問
【ウクライナのキエフ州プリピャチで開催中のアート展で、鑑賞の際に必要となる服は、次のどちらでしょう。】
正解は「放射線防護服」でした。
1986年4月26日、現在のウクライナ・キエフ州にあるプリピャチという町で、原子力発電所の事故が起きました。これがチェルノブイリ原子力発電所事故で、原子力事故の評価基準である「国際原子力事象評価尺度」では、最も深刻とされるレベル7です。
プリピャチでは、事故から30年以上経った今でも廃炉作業が継続中で、周辺には高レベルの放射性物質が蓄積しており、一般人の立ち入りは制限されています。
そんなゴーストタウンのプリピャチで、このほどアート展が開かれました。チェルノブイリ原子力発電所からおよそ3km離れた場所にある会場では、デジタル彫刻や音楽、光などを組み合わせた作品が展示されています。
もちろん放射線防護服の着用が必須のため、参加者は全員、防護服姿での鑑賞となりました。
1986年に史上最悪の原発事故を起こしたチェルノブイリ原子力発電所周辺の立ち入り禁止区域内にあるゴーストタウンと化した町プリピャチに、巨大なデジタル彫刻が登場した。国際アートプロジェクト「Artefact」の一環で、22日は防護服を着て鑑賞する人々の姿が見られた。https://t.co/cdESNS9C0C
— AFPBB News (@afpbbcom) 2018年11月27日
第2問
【27日、出入国管理法の改正案が衆議院法務委員会で可決されました。さて、この法案の主な内容は、次のどちらでしょう。】
正解は「外国人労働者の受け入れを拡大するためのもの」でした。
衆議院法務委員会で、出入国管理法の改正案の採決が行われ、賛成多数で可決されました。法案が成立すれば、来年4月にも運用が始まる見込みです。
この改正案は「外国人材受け入れ拡大法案」とも呼ばれ、外国人労働者の受け入れを、これまで以上に拡大するものです。対象となるのは、農業や介護、建設など特定の分野で、一定以上の技能を持つと認められた外国人労働者です。
技能の高さにより「特定技能1号」と「特定技能2号」に分類され、1号では最長5年の在留期間が与えられ、2号では在留期間の上限がなくなります。
少子高齢化に伴う人手不足解消が主な目的ですが、外国人就労者増加による治安への懸念や、1号では家族の同伴が認められないため人権侵害だとする声など、多くの問題点が指摘されています。
第3問
【近年、梅毒の感染者が増加しています。今年10月の調査で、女性の感染が最も多かった年代は、次のどれでしょう。】
正解は「20代前半」でした。
近年、性感染症である梅毒の患者数が、急激に増え続けています。
1990年代以降、患者数が1000人を下回っていた梅毒ですが、今年報告された患者数は11月11日時点で5955人と、年間6000人を超えるペースです。
この数は、48年ぶりとなる高水準です。ちなみに2010年の患者数は、621人でした。わずか8年で、患者数が10倍近くに増えている計算です。
患者数増加の要因として、海外からの観光客の増加や、マッチングアプリやSNSなどでカジュアルに出会える環境が挙げられることもありますが、正確な結論には至っていないようです。
厚生労働省でも分析と対策を急いでおり、その一環として来年1月から、患者発生時の届け出内容に、性風俗業への従事歴や利用歴を記載することになりました。
なお10月に行われた最新の調査では、男性は20代前半から患者数が増え、40代後半までは平均して多い傾向となっています。
一方女性では、20代前半の患者数が飛び抜けて多く、以降30代後半にかけて徐々に減少する傾向にあります。
また、全体的には男性の患者数が多いですが、20代前半と10代後半に限っては、女性の患者数が男性を上回っています。