問題の解説
第1問
正解は「れんが」でした。
南アフリカの大学で、人間の尿を加工し、れんがを作り出す技術が開発されました。
トイレで用を足した後、通常はそのまま下水に流される尿だが、将来的にはこれが有効活用されるかもしれない。人の尿が、環境配慮型の建築資材として生まれ変わる可能性があるのだ。https://t.co/cLG1AzBAm4
— AFPBB News (@afpbbcom) 2018年11月16日
まったく結びつきそうにない尿とれんがですが、人間の尿に砂とバクテリアを混ぜ合わせて、「自然界で貝殻が形成されていく過程」に似た方法で、れんがを成長させるそうです。
今後、この技術が発展すると、現在は下水に流される廃棄物でしかない尿が、環境に配慮された新素材として生まれ変わる可能性があります。
なお、現時点での”バイオれんが”の問題点は、れんが1個を作るのに30リットルほどの尿が必要なこと。
健康な成人の尿量は1日あたり1.5リットルほどとされていますので、れんが1個につき20人の尿が必要になりますね。ちなみにこの大学では、在学中の男子学生から集めているそうです。
第2問
正解は「OD」でした。
アメリカ国立がん研究所の研究員が、薬物の過剰摂取(OD)と死亡率との関係性の調査を行い、その内容を発表しました。これは2001年から2015年にかけて、OECD加盟国のうち13か国を対象に調査したものです。日本は対象国となっていません。
これによると、ODによる死亡率が最も高い国はアメリカで、男性では10万人あたり35人、女性では10万人あたり20人と、他国と比べて2倍以上も死亡率が高いという結果になっています。
反対に最も死亡率が低かったのはメキシコで、男性が10万人あたり1人、女性が10万人当たり0.2人と、アメリカとは大きな差が生まれています。
アメリカでODによる死亡率が高い原因として、オピオイド系鎮痛剤の影響が挙げられています。これは主にがんなどの治療に用いられるもので、「麻薬性鎮痛薬」のように呼ばれることもあります。
薬物の過剰摂取を表す「OD」は、「overdose」の略です。近年は日本でも、「オーバードース」という言葉で浸透しつつあります。
第3問
正解は「27号」でした。
17日の18時、南シナ海のベトナム近くにあった熱帯低気圧が発達し、台風27号になりました。しかし18日15時には、早くも熱帯低気圧に変わっています。
今年は台風が日本に多く上陸したのもあり、台風の当たり年のような印象を受けますが、実際のところはどうなんでしょうか。
台風の上陸数についてですが、まず気象庁による「日本への上陸」の定義は、「台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸線に達した場合」です。このため、たとえば沖縄など小さな島や半島を横切った際には、「通過」と表現されます。
そして今年の上陸数は、11月18日時点で「5」です。気象庁のデータ(1951年以降)を参考にすると1年の上陸数平均値は2.96なので、今年は「多い」といえるでしょう。ちなみに最多上陸したのは2004年で、10個が上陸しています。
また台風の発生数ですが、今年の発生数が「27」で、気象庁のデータからは1年平均26.2個と算出できます。つまり、ほぼほぼ平均といったところですね。
ちなみに最も多く台風が発生したのは、データにある中だと1967年の39個です。この年は、1月を除いて毎月、台風が発生しています。