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こんにちは、1758です。

数あるスポーツの中でも、野球ほど用語・ルールが難解な競技はないと思います。私は10年ほどプロ野球ファンをやっていますが、全ての規則を理解しているかと言われると自信はありません。

また、よく知られている用語でも、その由来まではあまり知られていないように思います。

たとえば「サウスポー」という言葉。野球好きなら当たり前のように使いますよね。その他のスポーツでもよく使う表現で、左利きの選手を指します。

この言葉、どのような由来があるのでしょうか。

直訳すると「南側の手」

「サウスポー」は英語で“southpaw”と綴ります。

“south”は「南」、“paw”は「動物の前足」、転じて手を意味する俗語です。直訳すれば「南側の手」ということになります。

投手の左手が南側にくる

MLB公認規則1.04には、次のような記述があります。

“It is desirable that the line from home base through the pitchers plate to second base shall run East-Northeast.”
(本塁から投手板を通って二塁に至る線は、東北東に向かっているのが理想的である)

西日が目に入って観戦の妨げにならないように、という配慮でしょうか。もっとも、現在ではこれに当てはまらない球場も多数あります。

この規則に則った球場の場合、左投げの投手は打者から見て右側、すなわち南から腕が出ます

このことから、19世紀終わり頃、スポーツ記者のチャールズ・シーモアが「サウスポー」という言葉を生み出したといわれています。

とはいえ、この説は可能性のひとつに過ぎません。単に「左腕投手にアメリカ南部出身者が多かったから」という主張も根強く残っています。

おまけ:その他の野球用語の語源

サウスポー以外にも、意外な由来をもつ野球の用語があります。

ボーク(balk)

ボークは、もともと「馬が突然立ち止まる」ことを指す馬術の用語で、転じて投手が投球・牽制をためらったり、不完全な動作をしたりすることを意味するようになりました。

ブルペン(bullpen)

投球練習場を指すブルペン英語で「牛の囲い場」という意味。登板前のピッチャーを闘牛場に送られる牛にたとえたという説が有力視されています。

用語の由来を知った上で観戦すると、また違った面白さがあるかもしれませんね。

ちなみに、「ベースボール」を初めて「野球」と訳したのは中馬庚(ちゅうまん・かなえ/かのえ)。こちらの動画でも紹介されていましたね。

野球の基本知識を身につけたい方にはこちらの記事がおすすめです。「10問でマスター」野球編も併せてどうぞ。

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この記事を書いた人

1758

ライターネームの由来は日本史の「宝暦事件(1758年)」。大学時代は主に日本文学を学んでいました。世界のいろいろなところに目を向け、その面白さを発信していきたいです。

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