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こんにちは。森川です。

今年の新年度は、新型コロナウイルスの影響でゴタゴタのスタートとなってしまいましたね。

新年度といえば、新天地への引越し。引越しをするには、様々な手続きや言葉の意味を知っておく必要があります。

僕は引越しの手続きを1人で行ったことがあるのですが、知らない言葉が多すぎて大変でした。あとで改めて考えると、敷金・礼金は特に大切だと思いました。

今後、皆さんも引っ越しをする際、敷金・礼金について知っていれば「」をすると思うので、どのようなものか学んでいきましょう。

敷金:大家さんにとって大切なお金

敷金とは、借りていた部屋から退去するときの原状回復の費用として、入居前にあらかじめ支払うお金のことです。家賃1ヶ月分がその目安とされています。部屋でふざけていたら壁に穴をあけてしまったときなどの修繕費用が、これにあたります。

この敷金は、最終的に原状回復にかかった費用が差し引かれて、私たちの元へと戻ってきます。

また、民法典の定めによると、敷金の用途は原状回復費用だけに限られません。例えば、ある部屋を借りている人(賃借人)が家賃を支払わず滞納しているケースにおいて、大家さん側(賃貸人)は事前に支払われている敷金を、滞納されている家賃に充てることができるのです。

※以下、民法典における敷金の定義です。

「いかなる目的によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭」(民法第622条の2第1項括弧書)

礼金:大家さんへのお礼

一方で礼金とは、部屋を所有する大家さんに部屋を貸してくれるお礼として事前に支払うお金のことです。敷金と違って、退去時に返金されることはありませんし、民法典に定義は載っていません。

また、礼金の相場は、敷金同様家賃1ヶ月分が目安とされています。

近頃増えているゼロゼロ物件

さて、ここまで敷金・礼金は、通常1ヶ月分程度かかると述べてきましたが、最近ではそうでないケースも増えてきています。

昨今、CMなどで「ゼロゼロ物件」というフレーズを聞いたことはありませんか?

このゼロゼロ物件、実は「敷金ゼロ、礼金ゼロ」ということなんです。

なぜ、敷金・礼金なしのゼロゼロ物件が存在するのでしょうか。

それは、「借りてほしいし借りやすいから」です。

大家さん「借りてほしい!」

以前とは異なり、賃貸不動産(部屋)の数が増えたことで、大家さん同士が競争状態となり、借りる人が見つからない空き部屋の数増えています

空き部屋が増えると、その分の維持費などは大家さんのポケットマネーとなるので、「空き部屋数をなるべく少なくしたい!」となりますよね。

借りる人「安く借りたい!」

一方、借りる側としては、部屋を借りるにはある程度のお金が必要になります。ゆえに、「なるべく出費を安く抑えたい!」という考えになります。

そこで、貸す側にも借りる側にもお得な「ゼロゼロ物件」が登場したのです。

ただ、ここで注意したいのが、敷金・礼金がゼロだからといって、原状回復に充てる敷金のような費用が全くかからないわけではなく、退去時の部屋のクリーニング代を事前に設けているケースがほとんどです。

おわりに

敷金と礼金の違いを端的に表すと、敷金が私たちの元に戻ってくるお金であり、礼金がお礼なので戻ってこないお金のことでしたね。

敷金と礼金の違いや意義を知ったことで、より正確に不動産の条件を比較できるようになったはずです。

新生活も頑張ってください!

参考文献

敷金・礼金って何? 違いは? 敷金・礼金ゼロの物件があるのはなぜ?

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この記事を書いた人

森川 舜

立命館大学法学部卒業の森川です。法曹志望なので身近に関わる法律を筆頭に、歴史、語学、スポーツなど興味を持った面白そうなことを「次に活かせる学び」をモットーに書いていました。 趣味は料理です。よろしくお願いします!

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