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「YouTubeやめる気はないけど、小説家になりたい」

――河村さんはこの先どんなものを目指していきますか?

河村 あ〜……たぶん、小説家にはなりたいと思っているし、ある種何かを出していかないといけないという強迫観念……という言葉は使いたくないんですが。

――さっき言っていた「瀉血」ですね。

河村 今はYouTubeをやっていますけど、もしもやってなかったらすごく鬱々として色々試していただろうなと思うんですよ。

▲「何かを生み出さなきゃいけないという気持ちに駆られていたと思う」

河村 YouTubeをやめる気はないけど、別のステージを目指すと考えたときに、小説家っていいなとは思ってましたね。

――それはどんなところを魅力に感じてのことですか?

河村 クイズって事実に基づかなきゃいけないっていう縛りがあるし、クイズという枠のなかで創作的なものを試そうとしていた時期もあるんですけれど。

でも、創作をしたいのにクイズを選ぶ意味が実はそんなにないというか。クイズを作りたいからクイズを作るのだから、創作をしたいならじゃあ創作をした方がよくないかなという。

――それに、クイズはかなり強固な形式ですからね。

河村 そうそう。今しっかりクイズができるのはめちゃくちゃありがたいし、それを守っていきたいが故に、クイズにはできないことをするとしたら全然クイズじゃないことをしなきゃいけないから。

――なるほど。

河村 「適した媒体を使えるようになりたい」っていうのが正直なところ。だから、クイズでしかできないこと、YouTubeでしかできないことが絶対にある。同じように小説でしかできないことがあって。

▲「それぞれの媒体で適したものがある」

河村 自分がやりたいことがあるときに、手段を持ってないことは悲劇だし、出したいことに対しても、YouTubeにすればよかったものを小説に、小説でやるべきだったものをYouTubeに、ってすごく難しい。もちろん絶対できないことではないですけども、僕にとって適している手段を常に取れるようになりたいんですよ。

少なくとも僕の今の解像度であっても、個人の感情を深く掘り下げるとか、事実でないことをやるのは小説が絶対向いていると思うんですよね。だからまず、中目標は小説を書くというスタートラインに立つこと、それで何かすごいことができるといいなというのが大目標。

――具体的にはどんなことに興味がありますか?

河村 やっぱり長めの小説を1つ書いてみたいというのはありますね。それで小説というものがわかるとは思ってないし、小説全般に対して言えるものがあるとも思ってないんですけども。

でも何かを形にすることによって、チャンネルが広がるというのは絶対あると思っていて。それでYouTubeであれ小説であれ、一歩引いて見ることができるようになるかなとは思ってます。

――実際、今仕事と関係なく文章を書いてたりするんですか?

河村 そうね。

――それは読みたいですね。

河村 作り込んだ映画とか音楽とか絵画とかでしかできないことっていうのもあって、正直やりたいとは思ってるんだけども手は回ってない。とりあえず後回しになってて、マジで500年生きてたらやりだすと思うんですけど。

小説も、YouTubeに関わる人数が少なかった時期は、やることが多くて一切考えてなかったし。

▲「今だから考えられるというのはある」

――500年生きてたら、映画監督にもなってた?

河村 かもしれない。

とはいえ、まず生き残らんと。生き残るっていう表現はいいかわからないけど、まずどうにかしないと。一定のラインを越えないといけないから。ヒエーッていう感じです

――超えましょう、ラインを。

河村 うーん。マジで(小説)出したら買ってくれ

▲「ヒエーッていう感じです。マジでお願い」


以上、全3回にわたってお届けした河村拓哉へのインタビューでした。彼のこれまでの活動の裏側にあった創作についての考え方が、少しでも伝わったのではないでしょうか。ジャンルを飛び越え活躍する河村拓哉の今後にも注目です。

QuizKnockメンバーへのインタビュー企画、次回はノブの2人に登場していただく予定です。2人とも地方出身である彼らは、どのようにして東京大学へと進学したのでしょうか。勉強への向き合い方について悩んでいる方にも必見の内容、公開までぜひお待ちください。

【前編・中編はこちら】

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この記事を書いた人

志賀玲太

志賀玲太です。東京藝術大学美術学部芸術学科を卒業。なんだかよくわからない記事を書きます。大概のことは好きです。

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