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東大に入ってみてどうだった? 「上には上がいる」

――それぞれが東大に対するイメージを抱いていたと思うんですが、実際に入学してみていかがでしたか? それこそ、全国でトップクラスの学力の人たちが集まってくるわけで。

ノブ 単純に「すげー!」って思うことはありますね。「好きな食べ物はカレーです」みたいなテンションで、「数学オリンピックで銀メダルだったんだよねー」っていう話がしれっと出てくるから(笑)。本人は何とも思っていない感じなんだけど。

▲「そんなテンションで言うことなの!? みたいな」

――すごい!

ノブ 他にも「もしも俺だったら末代まで自慢するよ」って思うようなすごい話が何気なく出てくる一方で、模試の成績上位者としていつも名前が載っていた人がとんでもなく天然だったりして、びっくりすることもある(笑)。

 そうそう。あと高校のとき、僕たちって友達に「この問題わかんないけどどうしたらいい?」って質問される側だったじゃない? ただ高校だと友達と学力もそこまで変わらないから、一緒に考えて解く、みたいな感じになるんだけど。でも東大だと「これわかんないんだけどさ」って聞くと、「あーそれはね」って普通に教えてくれるっていう。それはめっちゃ快適(笑)。

▲「さらっと教えてくれるんですよ」

ノブ どの科目でもクラスに絶対俺より頭いいやついるもんね。上には上がいる。

――すごいとしか言えなくなってきた(笑)。講義の内容が難しいなどのギャップはありましたか?

ノブ それでいうと、ちゃんと頑張ったのに想定と違う成績になるっていう経験は大学が初めてな気がします。東大の成績って「不可・可・良・優・優上」なんですけど、最初の数学のテストで、普通にそこそこやったのに「可」がついて。

――おぉ……。

ノブ でもそれは僕のなかで例外で、ちゃんと頑張ったらちゃんと順当な成績をもらえる大学だと思います。結局まじめにコツコツやってる人が成績いい。

 そうなんだよね。まじめにやってればね。

▲「東大の授業も真摯に取り組めば全然ついていけます」

ノブ だけど、「どう頑張っても理解できんな」みたいな学問に出会うことはありますけどね(笑)。数学とかもはやわかる気がしてない。

――受験の問題は「必ず理解できる」という気持ちで勉強してきたという話がありました。でも大学で「どう頑張っても理解できない」にぶち当たったとき、理解できている人を見るとどんなことを感じましたか?

ノブ ただただ「すげーなぁ」と。でもそれはそれとして、自分が好きな分野とかに関しては自分のほうが詳しいことは全然あるし、比べるところではないというか

 クイズやってる人と話してて、「何でそんなこと知ってるの?」「クイズやってるからですよ」ってなるのと同じかも。突き詰めるところが違うだけ、みたいなのはあるよね。

ノブ めちゃくちゃそれだわ。それぞれの頭のよさをリスペクトしてるんで。

――そういう話を聞くと、受験っていうひとつの大きな競争が終わって、大学に入ると自分が好きなものや学びたいものが選びとれるようなフェーズに入っていく感じはしますね。

上京して「地方出身」であることを実感したこと

――上京後に地方出身であることを意識することはありましたか?

 これは他の大学でもあることだと思うんですけど、やっぱり難関高校からの出身者が多いなって。僕の高校から文系で東大受かったのが1人だけだったので、最初は友達がいない状況だったんですよ。東大にはクラスがあって、1クラス30人ちょっとくらいかな。でもそのなかに開成高校の出身者が5人くらいいるみたいな。そこで「えっ?」ですよね(笑)。

▲「僕友達いないのに既に知り合いなの? って(笑)」

――もうそれだけで多数派ですよね。

 聞くところによると、その年に開成から東大に入った人のLINEグループがあって、表示が「グループ名(100)」とかになってる。

――グループ名の後についてる括弧の数字、人数ですもんね。多い……。

 あ、そんないるんですね、って(笑)。誰が何組にいるとかもまとめられてて、期末試験の過去問の情報交換をしているのを聞くと「いいなぁ」って感じでした。

――ノブさんはどうでしたか?

ノブ 地方出身の人は一人暮らししてる人が多いから、お互いに泊まりに行ったり一緒に勉強したりして、地方出身者同士で仲良くなるみたいなの結構ありましたね。

▲「一人暮らしで家事の大変さとかわかるよね」

ノブ あとは方言もそうですけど、「これって地方だけなんや」っていうものに気づくとか、地元を離れてみて自分の地方愛に気づくみたいなのがありましたね。

――それはいいですね。

 自己紹介でも1個話のネタになるからね。

ノブ そうそう!

――ちなみに東大に入って、QuizKnockにも加入した2人ですが、高校生のときから「かっこいい」と思っていた伊沢さんと今一緒に活動してるというのは、改めてどう感じますか?

 当時から思うと意味わかんないって感じです。僕はたまたまこうちゃんに出会って、誘われてQuizKnockに入ったんですけど。

▲「もう今はこの状況を『えっ?』とは思わないけど」

――最初に伊沢さんや他のメンバーを見たときにどう思いました?

 最初は「本物だ! 本物の伊沢さんがいる! ふくらさんも!」みたいな。もうQuizKnockに入って3年半なので、今はびっくりすることはないですけど。

ノブ それはわかる。QuizKnockに入って、俺が初めて伊沢さんと会ったのがフットサルだったんですよ。

――へぇ〜!

ノブ 確かファルコンさんとかもいたと思うんですけど途中で帰って行ったので、最終的に伊沢さんと2人になったんですよね。帰りにショッピングセンターを一緒に歩いて、「俺伊沢さんと2人で歩いてる! こんなに堂々と歩いてて大丈夫なん!?」とかは思ってた(笑)。

▲乾「ふくらさんが身長高くてびっくりしなかった?」ノブ「確かにそれはあった」

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この記事を書いた人

野口 みな子

QuizKnock編集部で記事の編集をしながら、記事も書きます。記事を通して「知る楽しさ」の入り口を広げていきたいです。インターネットや動物、ポップカルチャーが大好き。大学時代は宇宙物理学を専攻していましたが、星座に詳しくないのが悩みです。名古屋大学の大学院理学研究科卒。

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