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VTuberの因幡はねるさんが企画やクイズなど、普段の活動について自由に語る連載「因幡はねるの #更新予報」。

第7回となる今回、自身が体験した「子宮体がん」についての最後のお話です。自身の闘病経験を通じて、伝えたかったこととは?

▲前回の記事はこちら!

▲「子宮体がん」についての連載、第1回はこちらから


前回から続く】

7月7日(術後1日目)

朝からいろんな人が往来し、話しかけられたり血圧を測られたり色々。眠くてよく覚えていません。朝ごはんは全粥、だし汁みたいな具のないスープだったような記憶があります。完食しました。

点滴は外れましたが、点滴をしていた方の指がむくんでいて手が握れませんでした。すぐ治りました。お腹に入っていた謎のチューブも抜かれました。なんだったんだろう?

お風呂に入れないので看護師さんにおしぼりで身体を拭いてもらいました。ちょっと恥ずかしいけど楽で良いなと思ってしまう自分がいました。

お昼ご飯が神メニュー! あんかけうどん、大好物の餃子、リンゴゼリー、ヨーグルト! あまりに美味しくて感動しました

一瞬で完食して眠りにつきました。ちなみに、この日以外の入院食はお米が多すぎて食べ切れませんでした。おかずがもっと欲しい!

主治医の先生の問診。自分では怖くて傷口が見られなくて、傷口チェックをされている間は目をつむっていました。問診の結果、7月10日(月)退院予定となりました。日曜を挟まなければもう少し早く退院できたような言い方だったかも? 思ったより早いけれど、犬に会いたくて会いたくて心が苦しかったです。

母から「今からじゅんちゃん(叔母)とお見舞いに行きます」と連絡が来ましたが、あまりに眠くて断りました。患者側になる前は、お見舞いに行ったら喜ばれるものだと思っていました。私の場合は、ずっとゆっくりしていたい気持ちのほうが大きかったです。

身内だとしても、ちょっと起き上がったり会話したりしなくてはならないし、友人だったりすると容姿も整えたくなってしまうし。もちろん人それぞれですので、お見舞いに来てほしい方も多いと思います。

看護師さんと歩く練習をしました。元気が良すぎてスタスタ歩き回り、看護師さんに驚かれました

看護師さん「こんなに元気に歩き回る人珍しいよ……」

▲元気に歩き回りました

たくさん動くと治りが早いらしく、一人でも歩く練習をするよう言われたのですが、眠すぎてだるいのでサボりました。カテーテルのおかげでトイレにも行かなくて良いので、ずっと眠れるんですよね。

7月8日(術後2日目)

朝10時、トイレの管が抜かれました。「トイレ行かなくて済むから楽だったのにな」と少しだけ思いました。その後計量カップを渡され、排尿の量をはかってメモするよう言われました。さらに、排尿後は看護師さんを呼んで残量測定をすることになりました。

シャワーの許可が出たので、すぐシャワーを浴びました。この時もお腹の傷は見ないようにしていました。

なんだかこの日から、劇的に具合が良くなりました。(1日目は寝てばかりいたのでわからないけど)良くなりすぎて、なんか怖くなるほどでした。あと二晩眠れば、愛犬たちに会える、配信ができる、と思うと元気がさらに溢れてきました。

お腹の調子は、なんとなく張っている感じです。深夜にエガちゃんねるを見て笑ってしまい、お腹が引きつってちょっと痛かったです。

▲これを見た

夜は空腹すぎてなかなか眠れませんでした。

7月9日(術後3日目)

朝7時前に目が覚めて、朝ごはんを待ちわびていました。でも思うようなメニューじゃなくて少しがっかり。

ずっとお腹の張りが気になっていたのですが、排便で治りました。もしかして便秘だったのでしょうか? 便秘になったことが無いのでわかりませんでした。

お腹の傷を、おそるおそる確認すると……なんということでしょう!

ホッチキスの芯くらいの横線が、3か所あるだけでした。びっくりです。

ずっと歩行をサボっていたのですが、元気すぎて暇になり、意味なく病院内をうろつきました。コンビニへ行ってお茶を購入しました。日曜日のためか、2~3人しかすれ違いませんでした。

▲イメージ画像

途中で、私と同じようにうろうろしているおじさんを発見し、「同志よ」と心の中で思いました。20分くらいうろついた後、「うろうろするのも限界あるわ!無意味にうろついてもつまらん!(当時のメモの原文ママ)」と、病室へ帰宅。

その2時間後にまたうろうろしてみると、さっきのおじさんを発見しました。おじさん、すごい!

この夜、私の大好きなアイドルちゃんたちの振り付け師で有名な夏まゆみ先生ががんで亡くなったことを知り、ショックを受けました。がんは本当に怖いものなんだ、と改めて思いました。

7月10日(退院日)

朝ごはんが好みのメニューではなく、入院中最大のショックを受けていると、9時ちょっと前に主治医がやってきました。「今からゆっくり準備して婦人科に来てください。診察して手術の結果の話をして、その後退院になります」と言われました。普段着に着替えても良いとのことでしたが、面倒くさいのでパジャマで診察へ行きました。診察室の前、いつものドキドキ。

先生「病理検査ではっきりするけれど、ざっとみた感じ筋層の半分も浸潤していないので、おそらくステージ1Aです」

※がんが子宮筋層の半分以上広がっていると1B期、子宮頚部まで広がっていると2期、それ以上だと3期以上になります。

先生「腫瘍の写真とか見ても平気なタイプですか?見ますか?」

私「見たいです!」

取った子宮などの写真を見せてもらいました。

私「犬の避妊手術で取った子宮を見せてもらったことがあるんですけど、少し似てますね」

先生「私も見たことありますが、似てますよね」

と思わぬところで意見が一致しました。

▲思わぬところで意見が一致(イメージ)

がん細胞はここだって教えてもらいましたが、白いあわあわみたいな、水膨れのようなものでした。こんなものが人の命を奪うなんて、信じられません

筋層の半分以下の浸潤についても写真で説明されましたが、よくわかりませんでした。

痛かった時のためにロキソニンを処方されました。それ以外は無し!

筋トレなどの激しい運動と湯船に浸かる入浴は1カ月、激しいダンスや性交渉(予定なし!)は3カ月控えるように言われました。

何かで見たので「腸閉塞になる可能性はありますか?」と質問したところ、腹腔鏡手術だし、腸閉塞防止スプレーをしているので可能性は低いとの回答でした。

母に迎えに来てもらって帰宅。愛犬2匹がミサイルのように飛び回っていました

早速、犬と母と叔母とみんなで外食へ。食べ過ぎておなかを壊しました。

夕飯はすき焼き。そして生配信で退院の報告をしました。

みんなが喜んでくれて嬉しかったな。

ちなみに術後はずっと微熱(37℃くらい)がありましたが、退院して3日程度で治りました。

次ページ:退院後、そして現在ーー

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QuizKnock編集部

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