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コジマです。

金の延べ棒。現物を見たことはなくとも、誰もがその姿形はイメージできると思う。

金が高いという事実も、金の延べ棒がすごい量の金で出来ていることも知っているが、「金の延べ棒1本いくら?」と聞かれて答えられるだろうか。私は答えられない。

ということで、金の延べ棒の価格を調べてみた。ついでに、なぜ金に需要があるのかも確認しておこう。

あのデカい延べ棒だと……15億!?

2020年2月7日9:30現在(書いている日時がバレる情報)、金1gの小売価格は税込6122円である。

これに金の延べ棒の重量を掛ければ金額が求まる訳だが、「金属を伸ばして棒状にしたもの」であれば延べ棒なので、その重さは販売店によってまちまちである。

ただ、一般人がよくイメージする「延べ棒」はこれだろう。貴金属店や金山で展示されているやつ。

Toi 250kg gold bar.jpg 土肥金山の金の延べ棒 / Via PHGCOM

このサイズで金250kg分(普通は延べ棒自体に刻印されている)だから、1g=6122円で計算すると15億3050万円!

さすがにこんな延べ棒が街の貴金属店で売られている訳ではなく、1kgサイズが比較的メジャーな延べ棒のようである。それでも612万2000円ではあるが……。

金は長期的に安定な資産

金がグラム何千円もするのは金に需要があるから。その需要とはどのようなものなのだろう。

資産としての金には長期的な安定性がある。株や債券などの他の資産には会社や発行体の信用が失われた場合に価値がなくなるリスクがある。一方、金はそれ自体に価値があり、それが失われるということが基本的にはない。

「それ自体に価値がある」という意味では自動車でもビルでも何でもいい気がするが、金という原子には「化学変化しにくい」「絶対量が少なく、今後も増えない」という2つの性質がある。

「化学変化しにくい」という性質のため、金は錆びない普通の酸では溶けない。つまり現物で持っていても経年劣化による価値の目減りがない

また、そもそも地球上に存在する金自体が少ないのに加え、自動車やビルとは違い、金という“原子”を他の材料から作ることは(少なくとも既存の技術では)できない。これが「絶対量が少なく、今後も増えない」ということ。地球上に存在する金のうち、既に約18万tが採掘され、埋蔵された形で残っている金は約5.6万t、しかもそのほとんどが採掘が困難なものだというから、「金の供給が増えて価値が減る」ということも考えにくいのだ。

これらの理由から、10年20年という長期的な目線で「失われない資産」を形成するための手段として金には需要があるのだ。


ここで紹介した画像のような「ザ・金塊」みたいな延べ棒はともかくとしても、一般の個人にとって金の延べ棒は有益な買い物になり得る。先立つものは無くても勉強だけはしておきたい。

参考文献

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この記事を書いた人

コジマ

京都大学大学院情報学研究科卒(2020年3月)※現在、新規の執筆は行っていません/Twitter→@KojimaQK

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